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園主
「園主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
園主の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
ス・ジガンティクスと称し、最も兇猛《きょうもう》な種属であると云う。なお宮城動物
園主は狼の銃殺を不当とし、小田原署長を相手どった告訴《こくそ》を起すといきまいて....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
る熊笹を毟《むし》って行く。それは少年のような身軽さでもあり、自分の持地に入った
園主のような気儘《きまま》さでもある。そしてときどき私に 「いいでしょう、東海道....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
は」夫人「ハイ申しますよ」とて余に書かしめたは「ハント郡、ペイトン市の在にて養蟲
園主人穴川甚蔵殿」と云う宛名だ、余は他日何かの参考にも成ろうかと思い其の名を我記....
「河明り」より 著者:岡本かの子
その収益で、こっちへ休暇旅行ができますね。どうです」 座興的であったが若い経営
園主がゆうべ護謨園で話の序にこういうことを云ったのも想い出された。 私の肉体は....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
宣るところの、葛の衣裳を着た老人も、その侍童の菊丸も、まだ寝ずに起きていた。 「
園主様のお見舞いでござる」 小源太が物々しく声をかけた。 とたんに顔を上げた....
「永遠のみどり」より 著者:原民喜
を形づくっている。野砲聯隊《やほうれんたい》の跡に彼の探す新生学園はあった。彼は
園主に案内されて孤児たちの部屋を見て歩いた。広い勉強部屋にくると、城跡の石垣《い....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
るだけで、果して建久の遺物であるか否を私には極めようもないが、室には文久元年、萩
園主人千浪という人が、祝大外河美濃守という建物の由来を書いた扁額がかけてあった。....
「後庭」より 著者:宮本百合子
と十五の子の字で、雨風にさらされて木目の立った板の面に白墨で、 花園(第一号)
園主 世話人 助手人 と、お清書の様にキッパリキッパリ書いてある。 微....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
る富裕だった。マンハイムは銀行家の息子《むすこ》、ゴールデンリンクは有名なぶどう
園主の息子、マイは冶金《やきん》工場長の息子、エーレンフェルトは大宝石商の息子だ....
「大塚楠緒子」より 著者:長谷川時雨
籠《こも》り居《い》は松の風さへ嬉しきに心づくしの人の音《おと》づれ と竹柏
園主佐佐木博士のもとへ葉書をよせられたりなされました。 墓表《ぼひょう》を書か....
「岡ふぐ談」より 著者:佐藤垢石
狐が生んだ子供であるという話だが、そういえば先年北軽井沢の養狐園を視察したとき、
園主から狐は蝗をひどく好むという説をきいたことを記憶している。 予言者ヨハネは....
「唇草」より 著者:岡本かの子
接間だけを洋風に明るく改築して、あとは強情に旧態を遺していた。 主婦の栖子は、
園主で園芸技師の尾佐とは恋愛から、無理に富裕な実家を抜け出て、この踏花園に同棲し....
「百花園」より 著者:永井荷風
る箱根ウツギと池の彼方に一本生残っている老松の梢に空しく注がれるばかりであった。
園主佐原氏は久しく一同とは相識の間である。下婢に茶菓を持運ばせた後、その蔵幅中の....