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土方
「土方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
所持金が僅か十六銭で、下寺町の坂で立ちん坊をして荷車の後押しをしたのを振出しに、
土方、沖仲仕、飯屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東煮の屋台などさまざまな商売....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
で見極めてしまった。八橋がきっと自分の物になるという保証がつけば、彼は車力にでも
土方にでも身を落すかも知れなかったが、そんな望みのないことは彼自身もよく承知して....
「勝負事」より 著者:菊池寛
まだ道楽が止められないで、それかといって大きい賭場には立ち回られないので、馬方や
土方を相手の、小賭博まで、打つようになっていたそうです。それを、祖母やその頃二十....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
の計画であるが、そのために近藤は鳥羽伏見戦争には参加することが出来なかったので、
土方|歳三が指揮をしていた。 新選組も、この頃は、剣ばかりではどうにもならない....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
出て来た。姿は違うが、その歩きかたは確かにWだ。その旧式のビロードの服が、人夫か
土方の帳つけというように見せるので、よくそう言ってからかわれているのだが、どこか....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
い茶店の世帯を、きょろきょろと※していたのがあって――お百姓に、船頭殿は稼ぎ時、
土方人足も働き盛り、日脚の八ツさがりをその体は、いずれ界隈の怠惰ものと見たばかり....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
空地じゃな。」 「隠居さん、一つお買いなすっちゃどうです。」 と唐突に云った。
土方|体の半纏着が一人、床几は奥にも空いたのに、婆さんの居る腰掛を小楯に踞んで、....
「露肆」より 著者:泉鏡花
るのである。 が、次第に引潮が早くなって、――やっと柵にかかった海草のように、
土方の手に引摺られた古股引を、はずすまじとて、媼さんが曲った腰をむずむずと動かし....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
も同じこと、いずれも夜が明けると富山の町へ稼ぎに出る、下駄の歯入、氷売、団扇売、
土方、日傭取などが、一廓を作した貧乏町。思い思い、町々八方へ散ばってるのが、日暮....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
、折れて落ちるような憂慮はないのであった。 ちょうど市の場末に住んでる日傭取、
土方、人足、それから、三味線を弾いたり、太鼓を鳴して飴を売ったりする者、越後獅子....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
袢草鞋を穿いていた。其扮装を見て察するに、近来この土地へ続々流れ込んで来る坑夫か
土方の仲間らしい。 「私は※じゃアありませんよ。御安心なせえまし。ははははは。」....
「眠い町」より 著者:小川未明
を歩いていますと、いうにいわれぬいい景色のところがありました。そこには幾百|人の
土方や工夫が入っていて、昔からの大木をきり倒し、みごとな石をダイナマイトで打ち砕....
「世間師」より 著者:小栗風葉
五六十銭、多い時には一円近くも握って帰ってくる。 で、同宿のほかの徒のように、
土方だとか車力だとかいうような力業でなく、骨も折れずにいい金を取って、年の若いの....
「放浪」より 著者:織田作之助
の所持金が僅か十六銭、下寺町の坂で立ちん坊をして荷車の後押しをしたのを振出しに、
土方、沖仲士、飯屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東煮の屋台などさま/″\な職....
「エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
、別項「河原者考」にある如く、その当時の事にしてみれば、いまの日雇取りや手伝い・
土方などいうものと、職業上・身分上そう区別のなかったのである。否むしろ彼らは、当....