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土牢
「土牢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土牢の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
もあるかしらん。欧州では古英国のサー・ベヴィス・オヴ・ハムプタウンがダマスクスの
土牢を破り逃ぐる時追い懸くるサラセン軍の猛将グラウンデールを殺し、その乗馬トラン....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
った。地下道にひびく博士の足音。 博士は、帆村探偵と正太少年とを放りこんである
土牢の前に、そっと近づいた。そして小さい格子窓のところへよった。かすかな豆電球が....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
です。彼は特に幸福になりたい時はいつでも、この陰気な穴の中――というのは、そこは
土牢も同然だったから――へはいって行きました。彼はそこで、念入りに扉に錠を下して....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
った。ヘロデにとっては、予言者として人民に尊敬されてるヨハネであったから、捕えて
土牢に入れたけれども殺すつもりはなかった。ところが、ヘロデの誕生日の祝宴にヘロデ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
され、食物はおそらく乏しく、時には多数のものが狭くて不健康なエルガストラすなわち
土牢に一緒に押込められていたのであるから5)、おそらく疾病による人口に対する積極....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
こへあの方を、助けにおいでなされたので。……そうですあれは十日ほど前に、空洞内の
土牢から、海へ投げたものでございます」「空洞内の
土牢だと※ これ、なんのためにそ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
みあっていた。 が、越王|勾践は、会稽の一戦にやぶれて、呉王の虜になり、呉城の
土牢に入れられて、幾年かすぎていた。 ここに范蠡という越の忠臣があった。主君の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どうも面目がありません」 「何がそう面目ない」 「抜かりました」 「とは?」 「
土牢へぶち込んでおいた能登ノ介めが、合戦のすきに逃げ失せたのです」 「一人ではで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
それはただの流人にもまさる暗い幽窓の拘束であったろう。が、よく聞く大塔ノ宮の、
土牢 というのは嘘である。ただの伽藍の一室だった。 にもせよ、きのうのお身と....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
んな末路をとげたか、分っていそうなものである。鎌倉の名所の一ツとなった大塔ノ宮の
土牢は嘘だが殺されたのは事実である。尊良、恒良、成良、義良、宗良、懐良などの諸皇....