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圧殺
「圧殺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
圧殺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「男女同権」より 著者:太宰治
うほどのおそろしく的確なやっつけ方で、みも、ふたも無く、ダメなものはダメと一挙に
圧殺の猛烈さでございまして、私はそのお方とは、いつか詩人の会でたったいちどちらと....
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
まちがいなし。 七日。 言わんか、「死屍《しし》に鞭打つ。」言わんか、「窮鳥を
圧殺す。」 八日。 かりそめの、人のなさけの身にしみて、まなこ、うるむも、老い....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
女魅ガラテアに愛されたが、円眼鬼《チクロプス》ポリフェムス嫉み甚だしく大岩で彼を
圧殺し血|迸《はし》り出るをガラテアがエトナ山下のアキス川に化したという。実はこ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
急に咽喉《のど》が塞《ふさが》ってしまったらしいから、せっかくの余韻《よいん》が
圧殺《おしころ》されたような具合であります。それと同時にガチャンピシンドタンとい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
異すべきものに相違ない。日本の鎖国の泰平が、斯様《かよう》に、無名の科学的天才も
圧殺してしまった例は他にも少なくないと考えられる。 岡山の幸吉の事績によって、....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
火泥のように 地球を蔽いつくす炎だ 熱だ そして更に煉られる原子爆殺のたくらみを
圧殺する火塊だ 狂気だ いまでもおそくはない あなたのほんとうの力をふるい起すの....
「美醜」より 著者:豊島与志雄
部分に過ぎない。ただ私は私の不注意から、書物の頁の間に、或は原稿紙の間に、彼等を
圧殺しはしないかを恐れるのみだ。その
圧殺さえ避ければ、彼等に取囲まれて、読書をす....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。苛酷な峡谷は自ら満たさずんばやまない。人馬もろともそこにころげ込んで、互いに
圧殺しながらその深淵のうちに一塊の肉片と化し去ってしまった。そしてその墓穴が生き....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
とはシエンキエイッチ作「何処に行く」の中に出て来る巨人で、暴帝ネロの眼前で猛牛を
圧殺して姫君を救うというその面影に彼が似ているというのであった。 私はウルスス....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
へ下がって来た。 「あっ」と紋太夫は声を上げた。「南無三宝! 計られた! さては
圧殺すつもりだな」 石の天井はきわめて静かに下へ下へと下りて来る。間もなく天井....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
た。まぎれもない宋思芳少年が、一人の外人に咽喉を抑えられ、寝台の上へ捻じ仆され、
圧殺されようとしているのだ。 「タ、助けて!」と息も絶え絶えに、その宋思芳が僕へ....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と、全部の指が突張ってピインと強直してしまうそうだがね。この事件でも犯人は奇怪な
圧殺をする前に、浄善の手足に紐を結び付けて置いたのだよ。それを詳しく云うと、まず....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
彼の姿は屍骸となって皮肉にも警務庁の玄関に捨ててあった。屍骸には一つの傷もない。
圧殺したような気振りもない。と云って毒殺の痕跡もなく、自殺したらしい証拠もない。....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
は寧《むし》ろお情けの方で、時には鬱憤晴し、時には衆人《みんな》への見せしめに、
圧殺、撲殺、一寸試しや焚殺も行われる。徒党を組んだ失敗者は時に一緒に十五、六人|....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
ら嫌われたことがありましたでしょうか。獣を屠ることの代りに、人間の子をおろしたり
圧殺したりして平気でいたものと、獣はこれを屠っても、堕胎間引きの罪を犯すに忍びな....