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在り場所
「在り場所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在り場所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
のロビーを帳場へむかった。明日のメーデーはワルシャワのどこで行われるのか。劇場の
在り場所でもきくように伸子たちはそれをホテルのカウンターできこうとしているわけだ....
「心から送る拍手」より 著者:宮本百合子
も、六十八歳でこのまやかしだらけの日本の民主化に対して自分の社会人としての良心的
在り場所を示されたことはうなずけます。 一九三三年以後日本のファシズムと侵略戦....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
(一)ユリにもそういう性格が云々ということ、(二)あちらの一家族という方へユリの
在り場所を力点づけてあなたが仰云った点、(三)ユリがいろいろ考えているからだが、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たのを何かのはずみで霊感的に思い出して持ち出してきてくれたのですもの、うちは物の
在り場所ということについてはまったく独創的で、常識がこのとなりには凡そこんなもの....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
てこの家の歴史の中に有りかねないから、根掘り葉掘り昔の秘密をさぐりだして必ず宝の
在り場所を、否、宝そのものをわが手に入れてみせるぞと誓った。 莫大きわまる手間....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れた物はあったか。 八。ムカデの茶器の入質の金額。 九。ムカデの茶器の現在の
在り場所。 十。ムカデの茶器がうけだされた晩の由也の動勢。 新十郎は以上十を....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
いわずその日の夕方、藪紋太郎は邸を出て、写山楼へ行くことにした。 当時写山楼の
在り場所といえば、本郷駒込林町で、附近に有名な太田ノ原がある。太田道灌の邸跡でい....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
「それじゃどうも仕方がねえ」じっと「爺つあん」は考え込んだが、 「云うとしよう、
在り場所をな」 「おお云うか、それはそれは」文はニタリと北叟笑みをしたが、「どこ....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
兵衛は、吉利支丹そのものを邪法と認め、五億円の黄金は日本侵略の金と信じ、その金の
在り場所を発見し、それを信長に告げ知らせ、その功によって家を再興しよう――こう思....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
おいて其方を殺し、明朝八重を打ち首にする。……主税、強情は張らぬがよいぞ。独楽の
在り場所を云うがよい」 極重悪木の由来 この頃|戸外の往来を、植木師の一....
「光は影を」より 著者:岸田国士
ぬと言いおいて、熊谷駅から直江津行きの準急に飛び乗つた。 小諸に着いて、病院の
在り場所をたずねたら、すぐにそれはわかつた。バスで一時間近く坂道をゆられて行かね....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
で拙者その貴殿より、その黄金取りましょうや。……が、もしも貴殿においても、黄金の
在り場所的確に知らず、ひそかに探し居らるるようなら……」 「なるほど、これはごも....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
妙な柱の使い方、すべて釘を用いない。土間の形、部屋の間どり、イロリ、棚などみんな
在り場所や在り方がきまっている。志摩の漁村の民家も四方造りの独特なものだというが....
「画室談義」より 著者:上村松園
になにがあるかということの見当はまずつきそうもない。 しかし自分ではそれぞれの
在り場所が不思議なほどよく呑みこめていて、別にあらたまって整理の必要は感じたこと....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の時代にも生活のあるところに「詩」はあるのだが、その頃の宮廷貴紳の「詩」は、その
在り場所を変えたのである。和歌の形体と伝統とによっては、それは表出できない種類の....