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「在世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

在世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
秋山図」より 著者:芥川竜之介
* * 元宰先生《げんさいせんせい》(董其昌《とうきしょう》)が在世中《ざいせいちゅう》のことです。ある年の秋先生は、煙客翁《えんかくおう》と画....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
戦場の露と消えてしまったに相違ない。しかし山陽はソンナ馬鹿ではなかった。彼は彼の在世中とてもこのことのできないことを知っていたから、自身の志を『日本外史』に述べ....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
いもど》してくれた錦絵《にしきえ》である。 が、その後《のち》、折を見て、父が在世《ざいせ》の頃も、その話が出たし、織次も後《のち》に東京から音信《たより》を....
親子」より 著者:有島武郎
も父は気に障えなかった。そしてしかたなしに監督に向きなおって、その父に当たる人の在世当時の思い出話などをして一人|興がった。 「元気のいい老人だったよ、どうも。....
海底大陸」より 著者:海野十三
恐るべき実力にたいしては、とうてい人類はその敵でない。しかし賢明なるロロー殿下の在世されるかぎり、両者の衝突は未然に防止できるだろう。それは両者にとって、幸運な....
地球盗難」より 著者:海野十三
理世界を確認した暁には、われわれは逆に今日われわれが唯一無二だと信じているこの実在世界の絶対性を否定して、今まで実在世界だと思っていたのは或るホンの一例題の世界....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
橘姫様でございます……。 私達の間をつなぐ霊的因縁は別と致しましても、不思議に在世中から私は弟橘姫様と浅からぬ関係を有って居りました。御存じの通り姫のお祠は相....
故郷」より 著者:井上紅梅
が彼を知ったのは十幾つかの歳であったが、別れて今は三十年にもなる。あの時分は父も在世して家事の都合もよく、わたしは一人の坊ッちゃまであった。その年はちょうど三十....
お住の霊」より 著者:岡本綺堂
しい事、南無阿弥陀仏と念じながら、ここに語り出す懺悔噺を聴くと、当主の祖父が未だ在世の頃、手廻りの侍女にお住と云う眉目妍い女があって、是に主人が手をつけて何日か....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
身を以て、斯かる山上に測候所を設立し給ひし御志の程、世にも尊く仰がるゝ哉。殿下御在世の時、同妃殿下、登山せさせ給ひて、 筑波根の峯に建てたるやぐらにも あらは....
想い出」より 著者:上村松園
土田麦僊さんが御在世の折、よく私の筆|胼胝が笑い話になりましたものです。 無理もないことで、私....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
でしたのであろうと非常に責めても肯かなかったという。 既にテーモ・リンボチェが在世の時分に、その苦しみを受くる事をよくご承知になって居るものですから、全く自分....
西航日録」より 著者:井上円了
の銅像に拝詣し、つぎに古物博物館をたずねて、先生の遺物を拝観す。その中には、先生在世中所携の帽子、杖、手袋、懐中鏡等あり。いずれも質素のものにて、田舎の老爺の携....
扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
あり、その時良人は私に向って、愛想に西洋の娘さんの話などしたり、ある時はまた父の在世中の逸話など二三して、「お亡くなりになってから、やっぱり先生は偉い方だったと....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
よって智慧を開く方法が最も正確でかつ可能なことの一つであろうと信じます。 釈尊在世の昔、釈尊が滞在せられた毘耶離城に維摩詰という偉い仏教の体得者がいました。そ....