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「地元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地元の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
土地をどんどん住宅や学校、病院などの地帯にしてしまい、その間へはまた多くはそこの地元の百姓であった地主たちの建てた小さな長屋がたくさんできて、野原の名残《なご》....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
問屋の註文に応じていた。ちらしや広告の文案も助手を使って引き受けていた。 だが地元の織物組合は進歩した。画工も進歩した。今更中間のブローカー問屋や素人の父の型....
沈没男」より 著者:海野十三
たのにも原因する。しかし個人の鬱憤のため、一時にもせよ、原稿のネタを仕入れるべき地元英国を去ったことは、甚だよくなかったと気がついたので、遂に再び英国入りを決し....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
は今日はえらいお祭騒ぎじゃ。』と指導役のお爺さんが説ききかせてくださいました。『地元の里はいうまでもなく、三|里五|里の近郷近在からも大へんな人出で、あの狭い海....
氷河」より 著者:黒島伝治
自分達兵卒のやらされていることを考えた。それは全く、内地で懐手をしている資本家や地元の手先として使われているのだ。――と、反抗的な熱情が涌き上って来るのを止める....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
として、ほとんど神様に祭りあげられていた。後につゞく自殺者の群によってではなく、地元の島民によってである。何合目かの茶店の前には、始祖御休憩の地というような大き....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
が、県の観光課とか日本登山家協会とかその専門の方面が責任を持って道標を立てずに、地元の民間人にそれを任せて済ませておくというのが第一の手落ちであろう。その手落ち....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ケチ臭いこと、卑怯なこと、心ないこと、卑しいこと、気障なことを排斥した。 姉は地元の流行のさきがけであった。しかしその元は大阪にあるのだ。何しろそのころは、汽....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
で演じられた検挙の乱闘を怖れる気色もなく、ピースやコロナが飛ぶやうに売れて行く。地元曾根崎署の取締りを嘲笑するやうに、今日もまた検挙網のど真中で堂堂と煙草を売つ....
鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
値がない。 あゆは土地土地で自慢するが、それは獲りたてを口に入れるからで、結局地元がいちばんうまい。すべて小型なほどよい。 岐阜人もなかなか自慢らしいが、瀬....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
すけようと思い、はるかに南洋万里に向かう船にのったのである。) 北馬南船送厭、天地元来是我家。 (北では馬、南では船に乗って老いのきわみをすごし、今年はまた墨田....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
世という存在は、佐太郎にとつて何等の重大な意味をもたなくなつた。 翌る年の夏、地元の部隊に入隊してやがて出征するときには、もう初世のことなど佐太郎は思い出して....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
男らの諸氏とともに、雪の降りしきる秋田県についた。駅には多数の出迎えの人があり、地元では駅前でブッて気勢をあげ、会場までデモる計画だったらしい。私たちはつぎつぎ....
明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
して、感心させられることしばしばだった。実際、その辺に移住してきている内地人や、地元の人たちだけに食わしておくにはもったいないほどのたいであった。内地では容易に....
鮎を食う」より 著者:北大路魯山人
までもないことになってしまう。 東京へ来る鮎は、伊豆、九州が多いが、少なくとも地元で獲れてから三、四日か一週間かは、氷の中で経ったものである。そのほか、各地方....