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地割
「地割〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地割の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一歩前進二歩退却」より 著者:太宰治
い。謙譲は、読者にこそ之を要求したい。 作家と読者は、もういちど全然あたらしく
地割りの協定をやり直す必要がある。 いちばん高級な読書の仕方は、鴎外でもジッド....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
…)
*
(四月×日)
今日はメリヤス屋の安さんの案内で、
地割りをしてくれるのだと云う親分のところへ酒を一升持って行く。
道玄坂の漬物屋....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
「冗談いっちゃいけません、ほんとにご存じないんですか、こいつア驚いた、ちゃんと
地割りまで出来とりました」
「どこに
地割りしたと?」
「官宅地からずっと南にはず....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
事のさいに多くの人がひなんし得る、大公園や、広場や大きな交通路、その他いろいろの
地割をきめた上、こみ入ったところには耐火的のたて物以外にはたてさせないように規定....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
よ》った大百姓に過ぎなかったのです」 「左様、その大百姓が、それぞれ家の子郎党を
地割のうちに置いて、一緒に百姓をしていたのですな。ところで、天下を取ろうとする者....
「死者の書」より 著者:折口信夫
おなじ山河一帯の内にあった。其で凡、都遷しのなかった形になったので、後から後から
地割りが出来て、相応な都城の姿は備えて行った。其数朝の間に、旧族の屋敷は、段々、....
「箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
対立して航空時代の関守の役をつとめている。この辺の山の肌には伊豆地震の名残らしい
地割れの痕がところどころにありありと見える。これを見ていると当時の地盤の揺れ方が....
「古井戸」より 著者:豊島与志雄
知られぬ感じを持っていた。その上、穴の口から大きく半円を描いて、二筋三筋断続した
地割れがしていた。 「土竜《もぐら》のせいでしょうか。」 「さあ、土竜にしちゃあ....
「蔵の二階」より 著者:豊島与志雄
かへ運び去るのである。その家が、新たに建て増しを始めて、白井家の敷地とすれすれに
地割りをした。カヨはその方へ気を配った。 「家というものはね、地境いから軒先三四....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
は届いていなかった。案内の知れない山中であった。諸所に大岩や灌木の叢や、仆れ木や
地割れがあることであろう。飛び出して行って叩っ切ろうとしても、躓いて転がるのが精....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
である。なかなかにぎやかな街景だ。
ことに、今夜は縁日が立つらしく、風の中で、
地割りの相談をしている人がある。子供相手の面白焼きが地面に筵《むしろ》を敷いて支....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
までであろう。日の伴の様な自由な野行き山行きは、まだ土地が、幾つとも知らぬ郡村に
地割りせられぬ以前からの風であったのである。如何ほど細かに、村境・字境がきまるよ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
予定の数へ漕ぎ附けました。 当日が来る。 お酉様の境内、その界隈には前日から
地割小屋掛けが出来ている。平生は人気も稀な荒寥とした野天に差し掛けの店が出来てい....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
た。 薬研堀と、仲橋広小路の市は、社寺の境内でなく、往来に立ったのだから、その
地割がその筋でやかましく、いろいろ干渉されますので、土地の世話役は旨く極め合いを....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
積り書、また一ツはあすこをどうしてここをこうしてと工夫に工夫した下絵図、腰屋根の
地割りだけなもあり、平
地割りだけなのもあり、初重の仕形だけのもあり、二手先または....