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地団太
「地団太〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地団太の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
つい鈍るので翁は眼を娘から外らしながら声を身体中から振り絞るべく、身体を揉み揺り
地団太《じだんだ》踏みながら叫んだ。 「福慈の山、福慈の神、おまえは冷たい。骨の....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
が見ると、赤井はフラフラダンスの踊子のように両手を妖しく動かせて、どすんどすんと
地団太を踏みながら、長い舌をぺろぺろ出し入れしているのだ。そこが土の上ではなかっ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ったのだ。もしドレゴ自身ひとりで出懸けて来ようものなら、通信機を持たぬ彼は今頃|
地団太《じだんだ》踏んで口惜涙《くやしなみだ》に暮れていたことであろう。 「あの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
買われてしまった。さてこうなると、どうしていいか判らない。今さら歯咬みをしても、
地団太《じだんだ》をふんでも、取り返しの付かないことになった。 「手前が重々の不....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
つは、どんな人間だったい、番頭さん」と、一平は真赤になったり蒼白になったりして、
地団太を踏んだのだった。 その時薄暗い土間の隅から思いがけない声がした。 「芝....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
って、そこから赤んべいをしたり舌をだしたりして、どうともすることのできない巡査を
地団太ふましてからかうと言うのだ。そして僕は、 「そうなると僕は、スペインの牢に....
「獄中記」より 著者:大杉栄
カ年半の中に通算されてしまった。いわばまあゼロになっちゃったんだ。 検事局では
地団太ふんでくやしがったそうだ、そうだろう。保釈中に三度も牢にはいっているのに、....
「雷」より 著者:海野十三
にしろ物凄い土砂降りの最中で、声をかぎりに呼べど、俥もなにも近づいて来ない。彼は
地団太を踏みながら、その手には妹から来た手紙をシッカリ握りしめていた。 「ああ、....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
てるがいいさ。意気地なしの、大甘野郎の、女たらしの……」 お千はまた興奮して、
地団太を踏み、往来の砂埃をしきりと立てていた。 杜は後向きになって、じっと足を....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
の残党なのだが、憎い徳川を向うに廻わし是だけ苦しめたら本望じゃ」 「江戸で家光め
地団太踏んでいようぞ」 「長生きするとよいものじゃ。いろいろのことが見られるから....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
ことも出来ないものである。 そこを狙って敵二人まで、主税は討って取ったらしい。
地団太踏んで口惜しがったのは、飛田林覚兵衛であった。 「云い甲斐ない方々!」と杉....
「光は影を」より 著者:岸田国士
あげた。 「なにを言うんだ! その子とおれと、な、なんの関係がある!」 父は、
地団太を踏むように、怒鳴つた。そして、いきなり、ゴム長靴を脱ぎすてゝ、上へあがり....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
て一散宿の方へ! 「汝お妻ア――ッ! 逃がしてなろうか!」 「追え!」と猪之松は
地団太を踏んだ。 「仕止めろ、汝ら、仕止めろ仕止めろ!」 一同ド――ッと追っか....
「錦紗」より 著者:犬田卯
と、 「また蟇口なくせ、失くした上に占師に見てもらって三円も損しろ。」 お通は
地団太踏んで「失くすとも、この家の身上ぎり失くして、千円がどこも占いやって、借金....
「米」より 著者:犬田卯
家のおっ母とでもいっしょになれ……今日限り、縁を切っから、はア……」 おせきは
地団太を踏んで、歯をぎりぎりとかみ、熱い涙をはらはらと飛ばした。 「おっ母さん、....