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「地団駄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地団駄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
。当屋敷の内におらば即ち躬《み》が家臣も同然、下がれッ、行けッ」 口惜しがって地団駄踏んでいましたが、鳶の巣山初陣が自慢の大久保彦左以来、天下の大老老中とても....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
云う様な意味にも聞こえる、孰れにしても余の身体が自由でさえあればと、余は心の中で地団駄踏むほどに悶くけれど仕方がない、只紙一重を隔てられて何うしても其の紙を破る....
蠅男」より 著者:海野十三
た怪人の屍体があるかと思いの外、誰も居ない空っぽであった。 帆村は真赤になって地団駄をふんで口惜しがったが、それとともに一方では安心もした。彼はこの車の中にひ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
、下でお篠の呼ぶ声がした。 「岸本さん、岸本さーん」 「ちょっ困るな」 岸本は地団駄を踏んで、吸取紙を横|睥みに睨んで、おかみの呼ぶ声に気を取られながら、腹立....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
と、矢島五郎が、鼻の頭をびっしょりと汗で濡らし、真っ青になりながら唇を噛み締めて地団駄踏んでいる。喬介は微笑みながら再び海上へ眼を遣った。五分程すると、梯子の下....
少年探偵長」より 著者:海野十三
むろん、フィルムはでてこなかった。 「首領、なにもありません」 「足らん」首領は地団駄をふみながら、雷のような声でどなった。 「身体検査のしかたが足らん、そいつ....
放浪の宿」より 著者:里村欣三
れたことを知ったら最後、シャベルでロシヤの国土を地球の外へはね出しかねない調子で地団駄踏んで口惜しがるに違いない。 (彼奴は、白のスパイに違いないのだ!) 二....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
るばかりだ。 「誰かある誰かある、灘兵衛の生死確かめよ!」 船首に立った頼正は地団駄踏んで叫ぶのであったが、しかし進み出る者はない。 「臆病者め! 卑怯者め!....
東京要塞」より 著者:海野十三
郎造らしく思われた。 貴重なる捜索網が、ぷつんと破れてしまった形だった。帆村は地団駄ふんで口惜しがったが、もうどうすることも出来ない。 とりあえずこの大事件....
白痴」より 著者:坂口安吾
じない八百屋と時計屋と地主と何屋だか七八人あり(一人当り金五円)娘は今に至るまで地団駄ふんでいる。 この娘は大きな口と大きな二つの眼の玉をつけていて、そのくせ....
探偵の巻」より 著者:坂口安吾
通つた煩悶、即ちおかみさんが一緒についてくることになつた。駟も舌に及ばず、三宅君地団駄ふんだが、後の祭で、及ばない。 かくして怪しげな三人連れがそれからの三日....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
ろう?) で、郷民達は躊躇した。 しかしその時郷民達に雑って、歯を食いしばり地団駄を踏み、洞窟の扉を睨みつけていた宮川覚明が、長髪を揺すり、狂信者にありがち....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
左門に斬られた五郎蔵の乾児たちであった。 子供を産む妖怪蜘蛛 五郎蔵は地団駄を踏み、いつか抜いた長脇差しを振り冠り、左門へ走りかかったが、にわかに足を....
天衣無縫」より 著者:織田作之助
ひともあろうに許嫁に小銭を借りるなんて、これが私の夫になる人のすることなのか、と地団駄踏みながら家に帰り、破約するのは今だと家の人にそのことを話したが、父は、へ....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
び込みヘラヘラ笑っていても、こっちの租界の警官は捕えることもどうすることも出来ず地団駄を踏まなければならないということや、だから各国から凶悪の犯人や、堂々たる国....