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「地妖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地妖の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
は今日も多少実在する※等の虚張《こちょう》談に、蛇崇拝の余波や竜巻地陥り等諸天象地妖に対する恐怖や、過去世動物の化石の誤察等を堆《つ》み重ねて発達した想像動物な....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ている有史以前の異様奇怪を極めた動植物や、又は、そんな動植物を惨死滅亡させた天変地妖の、形容を絶する偉観、壮観までも、一|分一|厘違わぬ実感を以て、さながらに描....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
えるように逃げ去って、誰もそのゆくえを知ることが出来ませんでした。 桃林の地妖 ※の王審知はかつて泉州の刺史(州の長官)でありましたが、州の北にある桃林....
春昼」より 著者:泉鏡花
馬の面とへ線を引くと、細長い三角形の只中へ、封じ籠められた形になる。 奇怪なる地妖でないか。 しかし、若悪獣囲繞、利牙爪可怖も、※蛇及蝮蝎、気毒煙火燃も、薩....
十二支考」より 著者:南方熊楠
尾を打ち振るのだとアイヌ人は言い伝うと。鶏は昔はアイヌに飼われなかったから、天災地妖の前兆などの対象物としては何らの迷信もきかぬ。星や、日、月、雲などについて種....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
護持のほこりのために、むしろそれを喜んだ。 かくて三年たった。関東一帯には天変地妖しきりに起こり出した。正嘉元年大地震。同二年大風。同三年大飢饉。正元元年より....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
その事件の主謀者も、彼であったということである。 ところで田沼時代には、天変地妖引きつづいて起こった。その一つは本郷の丸山から出て、長さ六里、広さ二里、江戸....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
母も継子を憎みどうぞして壺皇子を殺そうとした。 壺皇子八歳の時であったが、天変地妖相継いで国内飢餓に襲われた。その時継母は国王に云った。 「神のお怒りでござり....
雪の宿り」より 著者:神西清
たくし風情の胸の中までも煮えたつ思いが致したことでございます。 このような天災地妖がたび重なっては、御政道は暗し、何ごとか起らずにいるものではございません。応....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
よしよし面白い面白い、ひとつこいつの手に従いて、殺人請負業を開店いてやろう。天変地妖相続き、人心恟々天下騒然、食える野郎と食えぬ野郎と、変にひらきがあり過ぎる。....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
たるが如き滑稽の文字《もんじ》甚だ多し。江戸の都人は最も惨澹《さんたん》たる天変地妖《てんぺんちよう》に対してもまた滑稽諧謔の辞を弄《ろう》せずんば已《や》む能....
鐘の声」より 著者:永井荷風
闘勇躍の気勢を揚げさせたことを説いていない。時勢の変転して行く不可解の力は、天変地妖の力にも優っている。仏教の形式と、仏僧の生活とは既に変じて、芭蕉やハアン等が....