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地歩
「地歩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地歩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
には煎茶が粉茶に取って代わるに至った、といっても粉茶は今なお茶の中の茶としてその
地歩を占めてはいるが。 日本の茶の湯においてこそ始めて茶の理想の極点を見ること....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
たにしても、一般に受ける性質のものではなかった。ちょうど社会批評家としてすでに一
地歩を占めている、ある婦人の作品と並んでいたが、葉子はそれを自分の作品と読み比べ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
「将来の文章について」でこの本を終っている。 著者はこの評論集によって、独特な
地歩を占める文芸評論家であることを示したと云っていいようだ。その第一の特色は日本....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
この事は恋愛などに於ても。つまりしっかりした芸術作品を持ったり他の事業でも真摯な
地歩をかためて居る女性以外には装飾的な表皮の感情は多くひらめかして居ても本質的な....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
教え導くにつとめた。当時一般世人から軽蔑されたスピリチュアリズムが、漸く堅実なる
地歩を、天下に占むるに至ったことにつきてはモーゼスの功労が、どれ丈け与って力ある....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ります。僕が弁駁《べんばく》を試みた僧侶のかたは、教会が国家の中に確然たる一定の
地歩を占めていると断定しておられますが、僕は反対に、教会こそそれ自身の中に国家全....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
やブラームス派にたいして、自分と同じように不当な態度を示してる一派となら、了解の
地歩を見出し得られそうだった。それゆえ彼は紹介されるままに任した。マンハイムが仲....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、人生をきびしい戦いだと見なしていた。長い労苦の歳月の間に少しずつ獲得していった
地歩をも、一瞬間に失うかもしれない憂いの下にあって、決して休むことなく、毎日くり....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
きょう》とを覆《おお》い隠す名目にしてるその常識の上に、女の利己的な本能が自分の
地歩を定めてる、あの不平等な戦いにおいて、多くの人々が、大半は無益に終わりながら....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
君の熱情が口に祖国の名を藉《か》りるとしても、われわれは意見の相違を超越した高い
地歩に立っている。祖国よりもさらに偉大なる何かがあるとすれば、それはまさしく人間....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
うようなことを啓蒙するのだ。貧しい大学生などよりは、少し年はふけていても、社会的
地歩を占めた紳士のほうがいいなどといった考えは実に、愚劣なものであるというような....
「人形芝居に関するノオト」より 著者:竹内勝太郎
明と舞台装置)と音楽とを伴っていたので、忽ち巴里劇壇の一部を席捲して、確固とした
地歩を占めた。加之、直ちにこれの追従者と模倣者とが現れたのを見ても影響の大きさを....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
識していないのかもしれぬ。だが結局、全世界を思うままに動かせ、偉大な人物が得意の
地歩を占めるのは、そのようなささやかな、目に見えぬほどな動作がもとなのではないだ....
「思想議会たるを知れ」より 著者:戸坂潤
十議会は防衛議会である。まだ攻勢議会となるには足りない。政党や議会政治が現実的な
地歩の占拠を実行し得る議会ではない。だがそれだけに吾々は、議会に於ける政党の自由....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
うことは俳句を味わう者の誇りとするところであって、また他の文学に対して俳句がその
地歩を占めている重要なる一特徴となっている。 このこともまた一方から解釈すると....