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「地盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の日」より 著者:梶井基次郎
一 季節は冬至に間もなかった。堯《たかし》の窓からは、地盤の低い家々の庭や門辺に立っている木々の葉が、一日ごと剥《は》がれてゆく様《さ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
何らの確信もないのであるが、これに反して、かのカルデア及びエジプトにおける古典的地盤の時代に遡ってこのような影響を求めてみると、得るところがなかなか多いのである....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
か」 「いままでのところには、探さない別坑は、一つもなかったのですが」 「おや、地盤が、急に変ったじゃないか。これは、燧石みたいに硬い岩だ」 草津大尉の声のす....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
十六歳の時から桶狭間合戦の二十七歳までは席の安まる間もなく戦塵をあびて、自らの地盤を確保するに余念がなかった。 元来織田氏の一族は屋張一帯に拡がって居て各々....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
すると御隠居さんは、 「赤土が二三十尺もあって、それを掘ると、下から、青くて固い地盤《じばん》が出て来るよ。まるで燧石《ひうちいし》のやわらかいやつみたいだ。こ....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
残っていない。赤土の乾きが眼にも止まらぬ無数の小さな球となって放心したような広い地盤上の層をなしている。一隅に夏草の葉が光って逞ましく生えている。その叢を根にし....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
、キェルケゴール以来輸入ずみみたいなものだが、実存主義文学運動が育つような文学的地盤がない。よしんば実存主義運動が既成の日本文学の伝統へのアンチテエゼとして起る....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
石灰石だのという、ロンドンあたりでは見られぬものが地上に顕われて来たので、これが地盤の下にある岩石を見るのも初めてであり、ことにフランスの海岸に近づくと、熱心に....
夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
た自覚をいだいて、大自然がおのれに課し与えた義務を果たそうとする者こそ、確乎たる地盤のうえに立つ者と言うべきであります。けだし彼はおのれの分を知るがゆえに、たと....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
かオッペケ芝居とか呼ばれていた各種劇団が、いわゆる新演劇としてここにいよいよその地盤を踏み固めたのである。この戦争では、在来の歌舞伎俳優らが書生芝居と相対抗して....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
国的愛国論であって、醜業婦の行く処必ず日本の商品を伴い日本の商業を発達させ日本の地盤を固めて行く。東露に若干たりとも日本の商業を拡げる事が出来たのは全く醜業婦の....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
山に登って、山岳の大さを語れ。 大雪山は北海道の中央に磅※して、七、八里四方の地盤を占め頂上の偉大なること、天下に比なく、群峰|攅って天を刺し、旭川の市街を圧....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
を上演。書生芝居が歌舞伎の本城を奪いしとて、好劇家は驚異の眼をみはり、書生芝居の地盤もここに漸く固まる。川上の人気盛んなり。 ○七月二十日、二代目中村雀右衛門、....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
に狂奔する。そこの隙へ、保元・平治の乱で自己の力量に目醒めた平家が、西国の富裕な地盤にものをいわせて、無理おしに京都へ押し出てくる。このようにして、地方の国司か....
葉と幹」より 著者:小川未明
たこともあり、また、ある年の夏には、大雨に根を洗われて、もうすこしのことで、この地盤が崩れて、奈落の底に落ちるかと心配したこともある。いま、おまえがたが、踊った....