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坂東
「坂東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
坂東の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
替わりの直垂《ひたたれ》を着て、長い太刀を佩《は》いていた。彼は白い口髯の下から
坂東声《ばんどうごえ》で言った。 「それがしはこのごろ上《のぼ》った者じゃで、都....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
世物小屋同様のものであるが、その土地相応に繁昌していたのである。鳳閣寺の宮芝居は
坂東小三という女役者の一座で、ここらではなかなかの人気者であることを半七は知って....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
。踊の師匠も識っていますね。」 「はい、存じて居ります。」 わたくしは花川戸の
坂東小翫という踊の師匠に七年ほども通いまして、それを云い立てに御奉公にあがったく....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
のむこう河岸、江戸の方角からいえば奥州寄りの岸のほとりに一人の座頭が立っていた。
坂東太郎という利根の大河もここは船渡しで、江戸時代には房川の渡しと呼んでいた。奥....
「春昼」より 著者:泉鏡花
。書物にも見えますが、三浦郡の久能谷では、この岩殿寺が、土地の草分と申しまする。
坂東第二番の巡拝所、名高い霊場でございますが、唯今ではとんとその旧跡とでも申すよ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
右へ渡して紅金巾をひらりと釣った、下に横長な掛行燈。 一………………………………
坂東よせ鍋 一………………………………尾上天麩羅 一………………………………大谷....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
ろな絵を描いていたが、誠にいい気分のものであった。またこの秩父屋の奴凧は、名優|
坂東三津五郎の似顔で有名なものだった。この秩父屋にいた職人が、五年ばかり前まで、....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
郎、後の梅幸)飯島平左衛門、山本志丈(尾上松助)飯島の妾お国、伴蔵の女房おみね(
坂東秀調)若党孝助、根津の伴蔵、飯島の下女お米(尾上菊五郎)等で、これも殆んど原....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
い。世にたよりない我々姉妹、この末ともにかならず見捨てて下さりまするな。 与五郎
坂東武者は弓矢ばかりか、なさけにかけても意地は強い。一度誓いしことばの末は、尽未....
「蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
登場人物 漆間の翁 嫗 娘 里の青年 (
坂東三吉) 蟹 蛇 蛙 里のわらべなど (一) 時代は昔、時....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
かった。相手があくまでも情ないほど、師直の恋はいよいよ募って、色黒く骨たくましい
坂東武者もこの頃は恋い死なぬばかりに思いわずろうている。この病いは和丹両家の典薬....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
子をサッと切破いた、返す、ただ、一剃刀で。 この事があってから、婆さんの尼は、
坂東三十三番に、人だすけの灸を施し、やがては高野山に上って更に修行をすると云って....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
費せば一日の芝居を見物することが出来たのである。盛元座の座頭は市川団升、高砂座は
坂東勝之助で、団升も勝之助も大芝居から落ちて来た俳優であった。 その当時の鈍帳....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
またるの位地を固め、尾上栄三郎(後の梅幸)も娘形として認められ、年増役には先代の
坂東|秀調が控えているという形勢となっているので、帰り新参の源之助を容るる余地も....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
ど、その当り作として知らる。浄瑠璃にも有名の作少なからず。 ○十月十三日、五代目
坂東彦三郎、大阪に客死す、四十六歳。江戸末期より明治の初年にわたる名優の一人にて....