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「均し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

均しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は稍※強く、或る時は強さを羨む外にない弱さに陥る偽善者よ。お前の強さと弱さとが平均していないのはまだしもの幸だった。お前は多分そこから救い出されるだろう。その不....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が、この二つの距離は前述の隣の諸星と同一である。これから計算するとこれらの星は平均して太陽よりも約八〇倍明るいということになる。その中最も明るいアルファ星は太陽....
人間灰」より 著者:海野十三
二郎の家までついていたという話でしたが、これはハッキリ見えませんでした。誰かが地均しをしたような形跡は見ました」 「フン、フン」と署長はまた手帖へ書きこんで「そ....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
「さあ。これから、一寸興味ある実験を始める。船の水平を保つように、各自の位置を平均して取ってくれたまえ」 東屋氏は上機嫌で船縁に屈み込むと、子供のように水と舷....
自叙伝」より 著者:大杉栄
番、学科では十八点何分で二番、操行ではこれまた未曽有の十四点何分で下から一番、平均して三十五番か六番かという成績表を持って、今までの僕にはなかった陰欝な少年とな....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
くからあるこの谷窪の旧家だった。鼎造の崖邸は真佐子の生れる前の年、崖の上の桐畑を均して建てたのだからやっと十五六年にしかならない。 新住者だがこの界隈の事や金....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
栗の実を付ける。で、その中心になった団栗を鼻の上に乗せると、左右の団栗の重量が平均してちっとも動かずに立っている。無論、頭をうっかり動かしてはいけない、まるで作....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
いてフランケが戻ってきた。彼もふうふうと肩を波打たせていた。展望室にいた連中は、均しく誰も彼も大宇宙の悽愴なる光景に大きな衝動をうけたのであろう。 だが、魚戸....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、純潔性を保つことができるのである。試みにバイブルを繙いて見るがよい。必ずしも平均した出来栄でない。或部分には霊媒の個性の匂いがついて居る。或る部分は憑り方が不....
兎と猫」より 著者:井上紅梅
者が死んだに違いない。彼等は一回に決して二つやそこら生むものではないが、哺乳が平均しないため、十分|哺《はぐく》むことが出来ないで、先きへ生れた者は餓死するので....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
デーに会長就任を勧めにやって来た。皆が最善をつくして勧めたし、また多数の科学者も均しくこれを希望しておった。 ファラデーは元来、物事を即決する気風の人で、自分....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
滞なく受けていなければ成らぬのが、意外な支障に引掛って、三月余りを殆ど囚虜の身に均しく過ごしたのであった。 常陸の国、河内郡、阿波村の大杉明神の近くに、恐しい....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
四歳ながら、身の発育は良好で、十六七にも見えるのであった。それで又見掛けは女子に均しい物優しさ、天然の美貌は衆人の目につき、北国街道の旅人の中にも、あれは女の男....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
見えるらしい。 市郎は透さず第二の燐寸を擦ると、彼は再び眼を掩った。彼は野獣に均しく、非常に火を恐るるらしい。市郎は勝つに乗って、続けさまに燐寸を擦ると、敵は....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も我が国体は真に万邦無比の存在である。 持久戦争は両交戦国の戦争力ほとんど相平均しているところから生ずるものであり、その戦力甚だしく懸隔ある両国の間には勿論容....