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坊さん
「坊さん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
坊さんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
うして笑った。
「だあれだ?」
「そうさな。今日は御仏参に行ったのだから、お寺の
坊さんに聞いて来たのだろう。」
「違う。」
断然として首を振った太郎は、馬琴の....
「死後」より 著者:芥川竜之介
じょすいしょう》と言う本を読んでいた。これは和漢|天竺《てんじく》の話を享保頃の
坊さんの集めた八巻ものの随筆である。しかし面白い話は勿論、珍らしい話も滅多《めっ....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
をむいた宗演《そうえん》老師が腰をかけている。その両側にはいろいろな楽器を持った
坊さんが、一列にずっと並んでいる。奥の方には、柩があるのであろう。夏目金之助之柩....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、こうして兵制が乱れ政治力が弛緩して参りますと、折角ローマが統一した天下をヤソの
坊さんに実質的に征服されたのであります。それが中世であります。中世にはギリシャ、....
「海異記」より 著者:泉鏡花
ん、何が、そう気に入らないんです。」 と屹といったが、腹立つ下に心弱く、 「御
坊さんに、おむすびなんか、差上げて、失礼だとおっしゃるの。 それでは御膳にして....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
たじたじとなる。帽子が飛ぶから、そのまま、藤屋が店へ投返した……と脊筋へ孕んで、
坊さんが忍ぶように羽織の袖が飜々する。着換えるのも面倒で、昼間のなりで、神詣での....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
しょうけれど。」 「いいえ。」 「それはね、月見の人に、木曾の麻衣まくり手したる
坊さん、というのが、話をする趣向になっているんですがね。(更科山の月見んとて、か....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
中でお叩頭をして、ポンと浮上ったように顔を擡げて、鼻をひこひこと行った。この謙斎
坊さんは、座敷は暖かだし、精を張って、つかまったから、十月の末だと云うのに、むき....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
「よくめんどうをみてやりとうございます。どうか、この子を下さいませんか。」と、
坊さんにこういってみました。 こんなことになったのも、赤いくつのおかげだと、カ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
長い弓と石弓をかついだ随兵がつづきました。この行列のなかでいちばんえらそうな人は
坊さんの殿様でした。びっくりした参事官は、いったいこれはいつごろの風をしているの....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
わせたように、小ぶたのお砂糖人形を黒い、喪のリボンで巻きました。王さまは、お寺で
坊さんたちにまじって、神さまにお祈をささげました。どこもかしこもしめっぽいことで....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
れて、あけてもくれてもおまえさんのことばかりを、かんがえていて、もうこの上は、お
坊さんにたのんで、王子とおまえさんとふたりの手をつないで、晴れてめおととよばせる....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
きただひとり、エリーザをみていたものがありました。それはれいの大僧正でした。この
坊さんは、ほかのひとたちのねむっているときに、ひとり目をさましているのです。そこ....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
といつでもやっているのです。女たちがうたう、とむらいのうたをおききなさい。また、
坊さんのあげる、おいのりをおききなさい。――インド人のやもめは、火葬のたきぎのつ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
僕にはなつかしかった。僕は僕の友だちと一しょに度たびいたずらに石塔を倒し、寺男や
坊さんに追いかけられたものである。尤も昔は樹木も茂り、一口に墓地というよりも卵塔....