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「垂柳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

垂柳の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
人のあるわたし、決して不仕合せとは思いませぬ」 種まきの仕度で世間は忙しい。枝垂柳もほんのり青みが見えるようになった。彼岸桜の咲くとか咲かぬという事が話の問題....
貧を記す」より 著者:堺利彦
を知れ。 新居 三月二六日、有楽町の家を借りてそうじしつ。 二八日、垂柳子住み込みぬ。垂柳子のいとこ某を雇い来たって小使いなど頼めり。主人たる我はこ....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
あくるあさは、この小さな公園はすっかり落葉で埋まってしまう。桐や、アカシヤや、赤垂柳《あかしで》などの葉が、長い葉柄《え》をつけたまま小径やベンチの上はうずたか....
小説 円朝」より 著者:正岡容
っていった朱い尾が、かっと光りを強めたかとおもうと、ドーン、忽ち大空一ぱいに、枝垂柳《しだれやなぎ》のごとく花開いた、つづいて反対の方角から打ち揚げられたは真っ....
向嶋」より 著者:永井荷風
、人ヲシテ蒼仙ニ化セシメントス。既ニシテタ陽林梢ニアリ、落霞飛鳧《らっかひふ》、垂柳疎松ノ間ニ閃閃《せんせん》タリ。長流ハ滾滾《こんこん》トシテ潮ハ満チ石ハ鳴ル....
奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
中に、 中立が、腰にさしたるすだれ柳、枝折り揃へて休み中立、/\。 という句の、垂柳を奥州音によって今に「すだり柳」と歌うところなどは、どうしてもその奥州に起原....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ら五月になりますと余程芽が出てごく綺麗になるです。殊に川端ではあるし日本でいう糸垂柳のごときものもずっと茂って居りますし、桃の樹なども随分その間にある。殊に桃の....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
また、風に楊が葉裏を飜していた。 その銀、銀、銀。 水面のまた閑かな投影、枝垂柳の深さ。 白い雲、やや潤んで晴れわたった空、大気。 私はまた立ちながら、....