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城中
「城中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
城中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
。が、城の面積は人口の多い割に広くはない。従ってまた厠溷《しこん》も多くはない。
城中の人々はそのためにたいていはわざわざ城外へ出、大小便をすることに定《き》めて....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
なしでだめ、暁星中学校もだめとあって、その四月に、僕はあとたった一つ残っている成
城中学校へ試験を受けに行った。が、願書を出す時には外国語をフランス語として出して....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
のである。 「わたくしの父は罪なくして郡守に殺されました。その仇を報ずるために、
城中に入り込んで数年を送りましたが、今や本意を遂げました。ここに長居は出来ません....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、衣服も着飾るようになった。 「この子には福がある。長く村落に蟄しているよりも、
城中の町に往復させて、世間のことを見習わせるがよかろう」 そこで、その末子が出....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。※の城は石季龍の軍に囲まれて破られ、毛宝は予州を捨てて走った。その落城の際に、
城中の者の多数は江に飛び込んで死んだ。かの軍士も鎧を着て、刀を持ったままで江に飛....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ました。そこで、潯陽の県令が一人の役人をつかわして万事を取扱わせると、その役人は
城中へはいって、一人の画工を召出して、自分と一緒に連れて行きました。 画工は画....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その夜の夢に、神は寺の講師に告げた。 「われは天符を受取って、それに因るとこの
城中の者はみな死すべきである。それは余りにいたましいので、われは毎日奔走尽力して....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
めていた。 彼は一日でも画ける虎を見なければ楽しまないのであった。忰や孫たちが
城中へ豆や麦を売りに行って、その帰りに塩や醤油を買って来る。それについて何か気に....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
どんな個所にお宮を建てて居るのでございますか。』 『彼所は何と呼ぶか……つまり籠
城中にそなたが隠れていた海岸の森蔭じゃ。今でも里人達は、遠い昔の事をよく記憶えて....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
迎えに来た浅黒い男です。彼は三頭の馬の手綱をとっていましたが、馬はいずれもさきに
城中へ行った時と同じ黒馬で、一頭はわたし、一頭は彼、他の一頭はクラリモンドが乗る....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
という医家の許に同居していたので、草根木皮の調合に一通り心得が有るところから、籠
城中は主に負傷者の手当に廻っていた。 それが秀頼公初め真田幸村等の薩摩落という....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
坂毛野 造次何ぞ曾て復讎を忘れん 門に倚て媚を献ず是権謀 風雲帳裡無双の士 歌舞
城中第一流 警柝声は※の月 残燈影は冷やかなり峭楼の秋 十年剣を磨す徒爾に非ず ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
主の赤松に捕えられた。赤松も法師じゃで、頼りない南蛮人をむごうは取り扱わず、わが
城中に留め置いてねんごろに養うているうちに、かれら二人の勧めにしたがって、新たに....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
まに植えてある。…… われら町人の爺媼の風説であろうが、矯曇弥の呪詛の押絵は、
城中の奥のうち、御台、正室ではなく、かえって当時の、側室、愛妾の手に成ったのだと....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
という古書があります。家康の軍勢に大垣城が取囲まれ、落城する砌の実状を、そのとき
城中にあった、おあんという女の想い出話の記録であります。 落城も程近い
城中にあ....