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執成
「執成〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
執成の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
せん。」 と吻と息を吐いたと思うと、声が霑む。 最早罪に伏したので、今までは
執成すことも出来なかった小芳が、ここぞ、と見計って、初心にも、袂の先を爪さぐりな....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
でなさりましょうなれども、老のしょうがに、お耳に入れねばなりませぬ。お腰元衆もお
執成。(五人の侍女に目遣す)平にお聞取りを願わしゅう。 侍女三 若様、お座へ。 ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
し、父様は旅の空。家来や小者はもうみんなが母様におべっかッてるんだから、誰一人|
執成してくれようと云うものはなし、しかたがないので、そっとね、姉様が冤の罪を被せ....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
大いに驚いた。それは四五日前までは、毎日のように彼のところへ来ては、老人へのよき
執成を、蒼蠅いほど頼んでいた千石虎之進という、死んだ老人の末弟に当る男であった。....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
で電気のようでさ、そしていろいろの手があって面白いじゃないか」 そういう言葉に
執成《とりな》されたあとで、年下の芸妓を主に年上の芸妓が介添になって、頻《しき》....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
助けお助け! どうぞお助け! 髪を剃られてなるものか! ハテ皆様も見ておらずとお
執成しくだされてもよかりそうなものじゃ!」 「やい、これ、吉兵衛の二心め! よも....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
は畏れたろう。その冷い、しゃちこばった顔付が見えるようだ。 で、諸大名ら人※の
執成しで、将軍|義澄の叔母の縁づいている太政大臣九条|政基の子を養子に貰って元服....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
したが、春部様からお声がゝりを願い、秋月様へお目通りを願いまして、お上へ宜しくお
執成を願いますれば拙者も慾ばかりではござらん、先祖へ対して此の上ない孝道かと存じ....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
じみて居りますが、腹の中はそれほど巧《たくみ》のある奴では無いと、斯《こ》う己が
執成《とりな》して置いたから居《い》られる、云はゞ恩人だ、それを背くかお前《めえ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
「さア何うぞ是れへお通り下さりませ、宜うこそおいで下さいました、定めし其許様のお
執成しとは存じますが、何から何まで御配慮下さいまして、千万辱のう存じます」 喜....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
行は推察の通りであると心に肯き、 奉「左様じゃによって幸兵衞を好きように主人へ
執成し、柳に※諛い、体よく暇を取って、入谷へ世帯を持ち、幸兵衞を同居いたさせ置き....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
とおっしゃり難《にく》いでしょうし。外《ほか》の人たちからよっぽど旨《うま》くお
執成《とりなし》をなさらなければなかなか事がむずかしゅうございましょう。その癖小....