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「堂塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堂塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
興味を感じえないまでに、その屋根と壁とをことごとく日本化し去ったのである。寺院の堂塔が王朝時代の建築を代表するように、封建時代を表象すべき建築物を求めるとしたら....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
る二つの古刹は、東岡なるを済福寺とかいう。神々しい松杉の古樹、森高く立ちこめて、堂塔を掩うて尊い。 桑を摘んでか茶を摘んでか、笊を抱えた男女三、四人、一隅の森....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
とを言い触らす癖があって、後光がさしたの、菩薩があらわれたのと言う。その矢さきに堂塔などを荘厳にいたしたら、それに就いて又もや何を言い出すか判らない。どなたが寄....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
伝へんとて、唐土へ渡り給ひておはしける程に、会昌年中に、唐の武宗、仏法を亡して、堂塔を毀ち僧尼を捕へて失ひ、或は還俗せしめ給ふ乱に逢ひ給へり。大師をも捕へんとし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ることのあれば、昨日にび色の法衣着たる身の今日は緋色を飾るも、また黄金の力たり。堂塔の新築改造には、勧進、奉化、奉加とて、浄財の寄進を俗界に求むれども、実は強請....
「連環記」より 著者:幸田露伴
に、勿体無くも俗の冠を被玉うや、不幸に堪えずして斯様の事を仕給うとならば、寂心が堂塔造らん料にとて勧進し集めたる物どもを御房にまいらすべし、一人を菩薩に勧むれば....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
石道を登って、楼門、元亨《げんこう》の銘《めい》ある海中出現の鐘、頼朝寄進の薬師堂塔、庵房のあとをめぐって、四角の竹の林から本堂に詣《もう》で、それを左へ羅漢道....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
に乗っていた。 「往昔福建省福州府、浦田県九連山山中に、少林寺と称する大寺あり。堂塔｜伽藍樹間に聳え、人をして崇敬せしむるものあり。達尊爺々の創建せるも技一千数....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
あらわれなかった、婆さん御苦労さま有難う。 山の上に第二十四番の札所東寺がある、堂塔はさほどでないが景勝第一を占めている、そこで、私は思いがけなく小犬に咬みつか....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、武蔵の国にとどまった。今日の国分寺村の国分寺、さよう、その頃には立派な寺院で、堂塔伽藍聳えていたそうじゃが、その国分寺へとどまった……ところが止まったばかりで....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
なりしがごとくに思われる。中尊寺は寺塔四十余宇、禅坊三百余宇とあるが、毛越寺には堂塔は同じく四十余宇で、禅坊は五百余宇の多きに達していたのである。されば『吾妻鏡....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
日万一この凡夫所造の新講堂が災いに罹る様な場合があっても、為に累を聖人建立の他の堂塔に及ぼさぬ様にとの注意を払ったというのである。勿論これは鎌倉時代の古今目録抄....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
して居るです。 そういう供物一つだけではない、小さなのを合せると百二、三十本も堂塔の廻りに飾られてあるのですからなかなかの美観で、チベットではこれより以上の供....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
揚げらるることもなく、涅槃の真を会して執着の彩色に心を染まさるることもなければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど、徳を慕い風を仰いで寄り来る学徒の....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
良坂に厚恩を受けているにかかわらず、種々非行を逞しゅうし、難題を申しかける。寺家堂塔炎上の際の如きも、これを奈良坂の咎に帰せんとするが如き、もってのほかのことで....