堅忍[語句情報] »
堅忍
「堅忍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
堅忍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
befangen されたる、束縛されたる、隷属の生活である。かかる生活よりは真に
堅忍にして持久なる底深き力は出ないであろう。火山の爆発のような一時的な暴力は出る....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
すようなこともあった。 彼は強い感情家であるとともに、非常な空想家であったが、
堅忍不抜な性質が彼を若い人間にありがちな堕落におちいらせなかった。それであるから....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れるのを感謝していて、その質朴《しつぼく》な言葉に内心動かされた。彼の子供らしい
堅忍と生まれながらの傲慢《ごうまん》とは、その言葉をよく受けいれた。 しかしい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。また彼の精神上の長所、すなわちその方正、その勇気、子供としては感嘆すべき一種の
堅忍などを、彼女はすぐに見てとった。それでも彼女はやはり、精緻《せいち》な嘲弄的....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
彼のうちにしみ込んでいた。もはや自分が自分のものではなかった。昨日まで信じていた
堅忍主義のうちに堅く閉じこもろうとしても、駄目《だめ》であった。すべてが一挙に動....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
それらの偉大な魂のある者――最も偉大なる魂、勇壮なるシュッツ――が示した泰然たる
堅忍さとを、彼に知らしてくれた。焼かれたる都市、疾病に荒らされた田舎《いなか》、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
から、彼も生きる気になった、心ならずも幸福になりたい気になった……。 かくて、
堅忍と宗教と高尚な願望とでできてる熱い信念の上に、彼らの生活はうち立てられた。二....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
そして今、レヴィー・クールよりもいっそう思想的に自由であり、しかもなお純潔であり
堅忍である者らが、パリーにもいるということを、彼はオリヴィエの実例によって教えら....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
とは些事《さじ》にすぎない。人は苦しまなければいけない。」 もとより、そういう
堅忍論を公言する者は、安楽な人々であった。ある正直者が財産家のもとへ、一人の困っ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
た台地を横切ってゆく途中でじっと立ち止った。そして一瞬間、立派な野心と、克己と、
堅忍との蜃気楼が、自分の眼前の曠野に横わるのを見た。その幻影の美わしい都には、夢....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
。僕は長期にわたる困難な航海に出かけるところですが、何か事があるばあい、あらゆる
堅忍不抜さをもってこれに処することが求められます。危急のさいに他の者の元気を振い....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
あった。蒙求風に類似の逸話を対聯したので、或る日の逸話に鴎外と私と二人を列べて、
堅忍不抜精力人に絶すと同じ文句で並称した後に、但だ異なるは前者の口舌の較や謇渋な....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
棄したことも、一度や二度ではなかった。――それは男性的と女性的、活発としぶとさ、
堅忍不抜と優柔不断などの混合物であって――問題がなんであろうと、はっきりした決定....
「西航日録」より 著者:井上円了
無愛嬌にして、親しみ難き風あるも、アイルランド人は親しみやすき傾きあり。しかして
堅忍不屈の気力にいたりては、アイルランド人のはるかに英人に及ばざるところなり。要....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
胆大なること獅子の如く、
足早きこと鹿の如く、
血の熱することイタリア人の如く、
堅忍不抜は北辺の民の如しと云う工合です。
その先生にお頼なさって、宏量と狡智とを....