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「堕つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堕つの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
るも、心臓罪障のため不浄で重量が合わぬ時はその屍アームメットに啖われその魂苦界に堕つとした(マスベロ『|開化の暁《ゼ・ドーン・オヴ・シヴィリゼーション》』一九一....
運命」より 著者:幸田露伴
てし、身|幸にして志を得たりと雖も、終に域外の楡木川に死し、愛子高煦は焦熱地獄に堕つ。如是果、如是報、悲む可く悼む可く、驚く可く嘆ずべし。 二年冬、建文帝|永....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、今度は蠅が飛び入りて、この蛙の辺にちょっと留まり、更に転下して岩の上の蛙の口に堕つる事、魅力もて吸わるるごとし。もしそれを脱るると、また他の蛙の方へ飛び行きて....
十二支考」より 著者:南方熊楠
てばち》になって身を投げ、しばしば細長い枝に身を打ち付け廻った後、地上へドッサリ堕つる睹《み》て可笑《おか》しさに堪えなんだとあるから、猴の木伝いもなかなか容易....
十二支考」より 著者:南方熊楠
眼さ灰入れ」と連呼したので向う風が灰を吹き入れてその眼を潰《つぶ》し、爺屋根より堕つるを鴈が落ると心得、婆が大きな槌《つち》で自分の老夫を叩《たた》き殺したとい....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
師にそむき、異宗と闘った。彼は『法華経』を信じなければ、親も師もことごとく地獄に堕つると信じたからである。私は聖書などの思想に養われて謙遜と赦しを学んでから、他....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に述べた通り、仏さまに対しては手酷しくやられたものであるから、さながらに仏法地に堕つるという感がありました。で、このお寺を維持保存するなどは容易のことではない。....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
勝手に振舞わすのじゃ。それがために、この世では身を傷り家をほろぼし、来世は地獄に堕つるとも、宿世の業じゃ、是非もござるまいよ。」 彼は悟り切ったように澄まして....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
アイオルスの箏の如く、 定かならぬ音をなして漂へり。 我慄に襲はる。涙相|踵いで堕つ。 厳しき心|和み軟げるを覚ゆ。 今我が持たる物遠き処にあるかと見えて、 消....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
父も心身おののき懼れ 母と子とを憂念し 諸親|眷族みな苦悩す すでに生れて草上に堕つれば 父母、欣び限りなく 猶、貧女の如意珠を得たるが如し 初めはふざけてい....