堕落[語句情報] » 堕落

「堕落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堕落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
している。が、東京|乃至《ないし》東京近在の寺は不幸にも読経の上にさえたいていは堕落《だらく》を示しているらしい。昔は金峯山《きんぷせん》の蔵王《ざおう》をはじ....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
衛と同じ程度まで、自分を卑しくしたというのにほかならない。つまり自分は、それだけ堕落させられたわけである。 ここまで考えた時に、彼はそれと同じような出来事を、....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
たのを見ると、彼はすぐにメリヤスの襯衣《シャツ》へ、太い腕を通し始めた。お蓮は自堕落《じだらく》な立て膝をしたなり、いつもただぼんやりと、せわしなそうな牧野の帰....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
あちらのお父様やお母様も、――みんな悪魔にさらわれましょう。」 孫七はとうとう堕落した。 この話は我国に多かった奉教人《ほうきょうにん》の受難の中《うち》で....
おしの」より 著者:芥川竜之介
ジェズス・キリストばかりです。そのほかに神はありません。あると思うのは悪魔です。堕落《だらく》した天使の変化《へんげ》です。ジェズスは我々を救うために、磔木《は....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
※に依る外は語られぬ真実もあることを。 諸君 諸君は青年の芸術の為に堕落することを恐れている。しかしまず安心し給え。諸君ほどは容易に堕落しない。 ....
或る女」より 著者:有島武郎
たくら》みを自分ひとりで考えた時でも、あの記者というものを手なずけるまでに自分を堕落させたくないばかりにその目論見《もくろみ》を思いとどまったほどだった。 そ....
星座」より 著者:有島武郎
と決めていたんだ。まったくそれに違いないのだ。これ以上のことをしたら俺はたしかに堕落《だらく》をし始めたのだといわなければならない」 淋しい道路に折れ曲るとき....
弓町より」より 著者:石川啄木
いっては妥当《だとう》を欠くかもしれないが、そう思うことによってその人の書く詩は堕落《だらく》する……我々に不必要なものになる。詩人たる資格は三つある。詩人はま....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
来ない。 言葉は意味を表わす為めに案じ出された。然しそれは当初の目的から段々に堕落した。心の要求が言葉を創った。然し今は物がそれを占有する。吃る事なしには私達....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、しかして豊富な地上の産物によって何の苦労もなく生活していた。その後にだんだんに堕落するようになったのである。 ギリシアの宇宙開闢説はローマ人によって踏襲され....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
りの支那では漢民族の最も盛んであった唐朝の中頃から、国民皆兵の制度が乱れて傭兵に堕落する。その時から漢民族の国家生活としての力が弛緩しております。今日まで、その....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いかに、短冊としては、詩歌に俳句に、繍口錦心の節を持すべきが、かくて、品性を堕落し、威容を失墜したのである。 が、じれったそうな女房は、上気した顔を向け直....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、覚えず眼を掩いて、この醜怪なる鬼畜の舞踊から遠ざかった。それは実に無信仰以上の堕落であった。すべてが道徳を笑い、天帝を嘲り、永生を罵り、ひたすら汚泥の中に食い....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
古代は国民皆兵であり、決戦戦争の色彩濃厚であったが、ローマの全盛頃から傭兵に堕落し遂に中世の暗黒時代となった。この時代の戦争は騎士戦であり、ギリシャ、ローマ....