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場代
「場代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
場代の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
が本船へやってきた。サイドに斜めに降ろされたタラップの、下のおどり場には船長、工
場代表、監督、雑夫長が待っていた。ボートが横付けになると、お互に挙手の礼をして船....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
作り、その工場の代表者達で、一つの「組織」と「連絡」の機関を作るためだった。「工
場代表者会議」がそれだった。――河田はその大きな意図を持って、仕事をやっていたの....
「楽しいソヴェトの子供」より 著者:宮本百合子
この頃ミーチャは、いつもこの鳩のいる中庭で母さんと別れる。母さんは、工場で職
場代表をやっている。いい労働婦人だ。昔風な接吻なんかしてミーチャを甘やかしはしな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
鮮芝居も、無料《ただ》で接待するものとばかり思っていたら、目玉の飛び出るほど高い
場代を徴集するのでありますから、それで集まったものが、あっと二の足を踏みました。....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
可哀そうな青森の片田舎から出て来ていた貧乏な書生さん秋田は、何から何までも芝居の
場代《ばだい》のために売らなければならなかったのだ。
場代といっても、桟敷《さじき....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
次郎が天狗の面に似ていると思っている人なのである。剣道に自信があり、裏の土蔵を道
場代りにして、村の青年たちに、おりおり稽古をつけてやっている。鉄庵と号して画も描....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
後の読経焼香を行い、午後十二時五分出棺した。喪主小山内徹氏をはじめ遺族、近親、劇
場代表者「三田文学」「子分の会」「劇と評論」各代表者が葬列に加わった。劇場員一同....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
うな不入りで、ここには“多摩川の河原”が一面に大きく開けていた。 ここでまた、
場代のことを少し語りたい。新富座の方は父の腰巾着で出かけたのであるから、その費用....
「夜の道づれ」より 著者:三好十郎
まだ。こちらは藝者。ハ! というよりも僕はこれで役者でね。年中シバイをやります。
場代を拂つてくれたお客さんにフマジメな藝を見せてはいかん。ひとつ、眞劍に演じよう....
「挿話」より 著者:徳田秋声
寄って、場席の手入れや大道具の準備に忙しい中を覗いてみたが、その時はもう絵看板や
場代なんかも出ていて、四つの出しもののうち、大切の越後獅子をのぞいたほか、三つと....
「マリ・デル」より 著者:神西清
るなんざあ、私立だって国民劇場だって易々たるものさね。……立派な脚本を上演して、
場代をうんと安くして、それで当りさえすりあ、初めの年に十万は儲かるさね。……お前....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
野郎待て。ここは、すみませんで済む場所たあ違う。ふてえ奴だ。博戯をしなけれやあ、
場代をおいてゆけ」 「金などない」 「金もねえくせに、賭場のぞきをしやがって、さ....