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「塗料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

塗料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
たが、その時法水が中央の扉を、ほとんど放心の態で眺めているのに気がついた。卵色の塗料の中から、ポッカリ四角な白いものが浮き出ていた。近寄ってみると、検事も熊城も....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
外の附属は? 河田がきいた。 ――実験室。これはラバー(ゴム引き)の試験と漆塗料の研究をやっています。こゝにいる人は私らにひどく理解を持ってゝくれるんです。....
子猫」より 著者:寺田寅彦
はいたように黒くなっている。 このあいだじゅう板塀の土台を塗るために使った防腐塗料をバケツに入れたのが物置きの窓の下においてあった。その中に子猫を取り落とした....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
の樽ロケット、今日は海の中へもぐります。海水などにおかされないように、安全のため塗料《とりょう》をぬりました。さあ、これでよろしい。さきへおはいりなさい」 東....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
こもかしこも、たちまち、まっくらやみだ。 ただ機関室などの大事なところは、夜光塗料が、かすかに青白く光って、機械の運転に、やっとさしつかえのないようには、なっ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
仕切っている壁板をぶち抜いて、そこに入口の扉をつけた。削り立ての板には乾きの速い塗料を塗り、緑色の帷を引張って眼に立たぬようにした。汚れたり傷がついたりしていた....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
二人は手さぐりで艇内をはいはじめた。艇内の電燈は消えて、くらやみだが、ただ夜光塗料をぬってある計器の面や、通路の目じるしだけが、けい光色に、ぼうっと弱い光りを....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
は身体の中心をうしなって、どすんと床にたおれた。たおれる拍子に、そこにあった気密塗料の缶をけとばしてしまった。缶は、横とびにとんで、艇夫長の向こう脛に、ごつんと....
東京要塞」より 著者:海野十三
と複雑です。あの場所の匂いというのがあります。それはどうも、あのチョコレート色の塗料のせいだと思いますが、これは些か僕の自信のある研究なんですが、あの建物は某大....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
みると畳一枚に近い大きさのが、たった十三|志――約六円半――だ。繊維性の布に防水塗料を被せたもので、それでもあちこちに金具が光り、二個所に鍵までかかるようになっ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
って往き届いていた。 模様入りの人造革を張り詰めた室内の壁には、白樺材を真似た塗料が被せてあった。鋲が、掃除婦の忠実を説明して、光っていた。窓では、眼科医の色....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
光の全貌が判ったのだよ。つまり、最初の夜は、臭化ラジウムと硫化亜鉛とで作った発光塗料を、予め黒い布帽子に円く点在させておいて、それを像の後頭部に冠せ、その布帽子....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
や廊下の電燈を消しておいたので一瞬にして真の闇になってしまった。テーブル上の夜光塗料をぬった品物だけが浮いて見える。 「オーウ」 という遠い山のフクロウのよう....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ーの唇じゃ――と陛下が愛でられたほどに由緒あるもの――それが沿岸警備にもつかず、塗料の剥げた船体を軍港の片隅に曝らしていたのは何が故でしょうか。 それは、シュ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
メット。光、光、光。 「あ、紫だ、や。」 「ブシの花だよ。」 アイヌのブシ矢の塗料の有毒植物のブシの花の新鮮さ。 私はすなわち葡萄入りパンをかじり出す。 ....