塚原卜伝[語句情報] »
塚原卜伝
「塚原卜伝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塚原卜伝の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
二人は膝を突き合せた。 越後春日山の城中である。主人は不識庵上杉謙信、客は剣聖
塚原卜伝、ピッタリ顔を合わせてしまった。 しばらく二人は何んにも云わない。ただ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
顔をしてしまいました。 見たところ、相当に品格もある老人で、少々時代はあるが、
塚原卜伝の生れがわりといったような人品に出来ているから、相当の敬意を以て接してみ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の頭が違っている。クワイ頭の専売物でなく、惣髪《そうはつ》にして二つに撫でつけた
塚原卜伝《つかはらぼくでん》の出来損ないのような親爺が、まさか長者町の道庵だとは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
先生、どうしましょう、棹が届かなくなりました」 「どれどれ」 竜之助は立って、
塚原卜伝でもするもののように、お雪ちゃんの手から、棹を受取って、ずぶりと差し込ん....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
才蔵、後藤又兵衛、塙団右衛門、荒川熊蔵などという忍術使いや豪傑から、上泉伊勢守、
塚原卜伝、柳生十兵衛、荒木又右衛門などの剣客等、すべて痛快な読み物である。子供た....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は、思慮分別だけで済みやしないねえ。血気だけでも、むずかしい。六十一の老人じゃア
塚原卜伝ぐらいの鍛錬がいる仕事だね。私は喜兵衛という人物のあの気合には、ことごと....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
らぬ気魄、右近丸思わずギョッとしたが、さてその右近丸ときたひには、この時代の剣聖
塚原卜伝、その人に仕込まれた無双の達人、香具師の頭猪右衛門などに、突かれるような....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
、それで片目射潰されても、なお堂々と敵を斬り、生命には何んの別状もなかった。剣豪
塚原卜伝でさえ、一刀では相手を殺し兼ねたという。まして獲物が五寸釘とあっては、機....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
巨大な炭壺の中に、豆腐でも置いたようであった。声は紙帳の中から来たようであった。
塚原卜伝が武者修行の際、山野に野宿する時、紙帳を釣って寝たということなどを、頼母....
「老狸伝」より 著者:佐藤垢石
は開墾されて、一望遮るもののない桑畑となったけれど、その辺は有名な真影流の開祖、
塚原卜伝の師、つまり剣道の神さまと称される上泉伊勢守が城代として住まった箕輪城の....
「酒渇記」より 著者:佐藤垢石
柄峠の方へ続くあの広い牧場で淡紅の馬つつじを眺め、帰り路は湯の沢の渓を下山した。
塚原卜伝と真庭念流の小天狗と木剣を交えた三夜沢の赤城神社を参拝してから、関東の大....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
えになって、知行がたくさん取れるんだろう。おら、店のお客に聞いたんだけど、むかし
塚原卜伝なんかは、道中する時にはお供に乗換馬を曳かせ、近習には鷹を拳にすえさせて....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た先入主である。武勇伝物、仇討物、武者修行物の講釈師張りな通念が、岩見重太郎も、
塚原卜伝も、荒木又右衛門もみな同じような型に語りつたえ、その中に、武蔵の名も同型....