塩加減[語句情報] »
塩加減
「塩加減〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塩加減の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
て、 「ここは噴出す処でねえ。麦こがしが消飛ぶでや、お前様もやらっせえ、和尚様の
塩加減が出来とるで。」 欠茶碗にもりつけた麦こがしを、しきりに前刻から、たばせ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
によって非常な相違のあること、川の水の甘さにも、相違のあるのと同じことです」 「
塩加減にも、違いがあるのですか？」 「ありますとも……普通の海水は大抵、千分の三....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
《ちょうだい》する。も一つ与《や》ろうとすると今度はそうありがたく思わない。 「
塩加減が悪いから塩をまいていただきたい」「香《こう》の物をつけていただきたい」 ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
な》れない人は塩を入れる事を忘れて水っぽいものを拵えて味が悪いと言いますけれども
塩加減が好ければ大層結構なものです」大原「それが第一日ですか、二日目は何です」お....
「夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
。出来たお粥に焼いた餅を入れてもよい。粥と餅とのなじみがおいしい雑炊なのである。
塩加減で食べてもうまく、そば出し汁程度の出汁、あるいは味噌汁をかけて食べるのもよ....
「若鮎の塩焼き」より 著者:北大路魯山人
打ち方と火加減が大切である。串を打ったら若あゆならまず鰭塩といって鰭に塩をする。
塩加減は、小さいものに鰭塩をすれば、すでに身にも塩が回るから、さっと軽くするのが....
「南北」より 著者:横光利一
茶碗からすが眼を出して口を動かした。 「こりゃええ、麦粉かな？」 「こりゃ麦や、
塩加減はええか？」 「上加減や、こりゃうまい、お霜さん、わしは酒加減はよう味るぞ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
湯煎《ゆせん》にすると極く濃い汁が出ますから布巾《ふきん》で漉《こ》してモー一度
塩加減をしてその汁だけ病人に飲ませます。この中へ柔い御飯を入れて実にするとなお味....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
…」と、源次は縄の輪に喉笛をしめられて、苦しそうな眼を吊りあげた。 「どうだな、
塩加減は？」 と、眼八、時々ジリジリと締めて、 「まだ甘えか、これでもか！」 ....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
えだけは同じで、物は少しずつちがっている。播磨の一部では挽割麦と蚕豆とをまぜて、
塩加減をして飯に炊いたもの、備中の吉備郡では麦と豆とを炒ってまぜて煮た米の飯、出....
「塩鮭・塩鱒の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
であるから、この茶漬けには、塩をかける必要も生醤油をかける必要もない。ます自身の
塩加減で充分である。さけは御飯の上に載せてお茶を注いでもあまり美味い汁は出ないが....
「納豆の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
適当にのせる。納豆の場合は、とりわけ熱飯がよい。煎茶をかけ、納豆に混和した醤油で
塩加減が足りなければ、飯の上に醤油を数滴たらすのもいい。最初から納豆の茶漬けのた....
「料理する心」より 著者:北大路魯山人
減ひとつが技術上の命の綱でありまして、料理人の腕なのです。 煮加減、焼き加減、
塩加減、水加減、火加減と、加減の大事が次々とかぎりなくあります。料理を殺すも生か....