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「増減〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

増減の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
弓町より」より 著者:石川啄木
から引下すことであるかもしれないが、私からいえば我々の生活にあってもなくても何の増減のなかった詩を、必要な物の一つにするゆえんである。詩の存在の理由を肯定するた....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ら必ず自己を外界に対して律すべき規準を造り出そうとする動向は、その内容(緊張度の増減は論じないで)に於て変化することなく自存するのを知っている。然し道徳性と道徳....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
表わしているといった字体で、それ以後五六本の手紙がかの女に来た。字劃や点を平気で増減していて、青年期へ入ったばかりの年齢の現代の若ものに有り勝ちな、漢字に対する....
近時政論考」より 著者:陸羯南
や同じきの姿ありといえども、経済論派の眼中には国権の消長を置かずして、単に財富の増減を目的となす、けだし自由論派は国権を鞏固にせんがために無上政法を主張するも、....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
出、他方には国内資本家間の無駄な競争に、何時でもおびやかされていた。漁区落札数の増減はテキ面に生産高にひゞいた。――「H・S」はそれに備えるために、政府を動かし....
正義と微笑」より 著者:太宰治
田さんが、玄関まで見送って来られて、 「四十になっても五十になっても、くるしさに増減は無いね。」とひとりごとのように呟いた言葉が、どきんと胸にこたえた。 作家....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
べきである。曰く経典は悉く神自身の直接の言葉であるから、これに対して、一言半句の増減を許さない。若し之に反けば破門あるのみである。曰く経典の翻訳は神慮を受けた人....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
店の繁忙に伴う労苦に対する利益分配は、総売上げの三分と、一日七千二百円(売上げの増減に従い上下す)以上の売上げのあった日の二分、年度末の決算に当って純益の一割を....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
度肉を取り過ぎると、それを再び附け加えることは出来ない。この不自由なのに反して、増減自在でかつ幾日経っても軟らかなままであるという「脂土」のことを考えると、どう....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ので、指でひねって形を作るのであるというが、これはかねてから心を惹かれている彼の増減自在の「脂土」のことにも思い到り、手法は異うにしても、蝋でやることも面白から....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
て以来の統計によると太陽が毎一年に、我地球の表面に射下す光と熱との分量は、一抹の増減なし。かかる太陽が、原因の如何に関せず、突然に熱度を変ずべしとの想像は何等の....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
いや味いがまるで別人であるように違ってるのを発見し、二葉亭の五分も隙がない一字の増減をすら許さない完璧の文章は全く千鍜万錬の結果に外ならないのを知って、二葉亭の....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
が定員でありますが、これらはただ定員と言うだけであって、もちろんレブン寺のごとく増減は折々ございます。その寺の下すなわち今私共が通って居る路端にヤクあるいは羊、....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
になろうが、またそれが消えてもとの水になろうが、泡も水ですから、全体として少しも増減がありません。泡になったために河水が増えもしなければ、泡が消えたために河水が....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
百十一万の統計を見るに至った事であるが、大体に於いては徳川時代を通じて、甚だしい増減のなかったものなることだけは、これを承認して差支えなかろうと思われるのである....