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墨塗
「墨塗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
墨塗の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
中へ、見世《みせ》ものの小屋が掛《かか》った。猿芝居、大蛇、熊、盲目《めくら》の
墨塗《すみぬり》――(この土俵は星の下に暗かったが)――西洋手品など一廓《ひとく....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が一度に凍るように感じられて、あわてて衾を深くかぶって枕の上に俯伏してしまうと、
墨塗りの縁をつけた大きい襖がさらりとあいたらしく思われて、着物の裾を永く曳いてい....
「連環記」より 著者:幸田露伴
ったろう。それで無くては別れられる訳も無いのだから。特に女に取っては、一生を全く
墨塗りにされるのだから、定基の妻は恨みもしたろう、悪みもしたろう、人でも無いもの....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
名な古肆で、御菓子司の称号を暖簾に染め出していた御用達である。屋号を朱漆で書いた
墨塗の菓子箱が奥深く積み重ねてあって、派手な飾りつけは見せていない。番頭がその箱....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
とがあるか。あるいは節分または大晦日の夜それを行うことがあるか。 二八 嫁祝いと
墨塗り 去年の正月以後に結婚した男女を、祝うと言って尻を打つなどのことはないか。....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
それはダイヤ入りで一番大切にしているもの、私は何という事なしに胸を突かれました。
墨塗りの小物入れにも触れたらしく小さい手形がついている、泥に汚れた手で抽斗を開け....