墨筆[語句情報] » 墨筆

「墨筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

墨筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
申候ことに御座候、先づは御返事まで※々不一 烏水大兄 九日花袋 半紙一枚に、墨筆で書いてある。状袋の裏には、牛込区若松町百卅七田山花袋とある。文中の『大日本....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
をさし、駒井の前へ置くと、駒井は墨をすりながら、 「婆さん、お前は、なかなかよい墨筆を使いますね」 「いいえ、お恥かしうございますよ、あなた様」 「嗜《たしな》....
投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
伏していたので、血によごれていないが一月十九日に契約したものである。大鹿の署名は墨筆で書かれているが、この部屋には、墨汁も毛筆もない。 一、出血の状況から見て....
私本太平記」より 著者:吉川英治
と、そのうちに驚いたのは、それを簾の外から見ていた桃井直常の方で、彼女自身は手の墨筆で、いきなりその地蔵菩薩の像を、綾十文字に、黒々と、なすりつぶしていたのであ....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
待するから詩作を怠るな。」とあった。それから、ハガキで朴訥な、にじりつけたような墨筆で「北国の荒い海浜にそだった詩人に熱情あれ。」というような、何処か酒場にでも....