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壁代
「壁代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
壁代の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死者の書」より 著者:折口信夫
、ずっと離れた壁ぎわに、板敷に直に坐って居る老婆の姿があった。 壁と言うよりは、
壁代であった。天井から吊りさげた竪薦が、幾枚も幾枚も、ちぐはぐに重って居て、どう....
「源氏物語」より 著者:紫式部
った。南の御殿の西の離れ座敷に賀をお受けになる院のお席が作られたのである。屏風も
壁代の幕も皆新しい物で装らわれた。形式をたいそうにせず院の御座に椅子は立てなかっ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
たとはいうものの、行き届かない所のあった家の中を、みがき出したように美しくして、
壁代、屏風、几帳、帳台、昼の座席なども最も高雅な、洗練された趣味で製作させるよう....
「源氏物語」より 著者:紫式部
が、自分のほかにだれがその仕度に力を貸すものがあろうと思いやって、御帳の懸け絹、
壁代などというものは、三条の宮の新築されて移転する準備に作らせてあったから、それ....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
が出て来て、南面の室に豊雄をあげた。板敷の間に床畳を設けた室で、几帳御厨子の餝、
壁代の絵なども皆古代のもので、倫の人の住居ではなかった。真女児は豊雄に御馳走した....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い。どうした、吉田の法師は」 「は」 何げなく主膳はさかいの唐戸を開けた。が、
壁代が垂れていてどちらの姿もよく見えないのでなお一ばい大きく開けた。すると何を見....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
が鳴った。 小侍が、廊の橋をかけてくる。耳盥に湯をといいつける。調うと、几帳や
壁代で注意ぶかく風ふせぎを立て、彼女は、義貞に肌をぬがせた。そして、熱いしぼりで....