壊乱[語句情報] » 壊乱

「壊乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壊乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ん。その代わりにあるのが演奏禁止です。なにしろ音楽というものだけはどんなに風俗を壊乱する曲でも、耳のない河童にはわかりませんからね。」 「しかしあの巡査は耳があ....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
も見える。融通の利かぬ巡査でも見付けたら、こんな場合でも用捨《ようしゃ》なく風俗壊乱の罪に問うかも知れぬが、今は尻や臍の問題ではない、生命《いのち》の問題である....
世相」より 著者:織田作之助
は、その日が丁度|生国魂《いくたま》神社の夏祭だったばかりでなく、私の著書が風俗壊乱という理由で発売禁止処分を受けた日だったからで)――私は道頓堀筋を歩いている....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
かなりの評判をとった。たとい村芝居でも仮借はしなかったほど藩の検閲は厳重で、風俗壊乱、その他の取り締まりにと木曾福島の役所の方から来た見届け奉行なぞも、狂言の成....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
て、浄財の寄進を俗界に求むれども、実は強請に異ならず。その堂内に通夜する輩も風俗壊乱の媒たり。」とはすでに元禄の昔からである。全国寺院の過多なること、寺院の富用....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
の性風俗が最も端的な通常道徳の内容をなしていることを、注目しなければならぬ。風俗壊乱という一種の反社会的現象は、主に性風俗の破壊を指すことは云うまでもないので、....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
着して現われる処のものだ。風俗習慣がまず第一に道徳である。裸で街を歩くことは風俗壊乱だから不道徳なのだ。日本では左側を、外国では右側を歩くのが交通道徳である。こ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
用意してある抽斗のどこにもうまくおさまらないという理由から、それが何か特別に風俗壊乱であるかのような錯覚を、世間の無知な一群の人間へ与えるのである。検察当局はこ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
通達した。その理由は、事宮廷のことに関するのと、それが又おのずから上流社会の風紀壊乱を示すことになるのが重ねて悪いのとの、大体二つであるらしい。良家の有閑不良マ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
時に退いてきた。裏切り者! という叫びに次いで、逃げろ! という叫びが起こった。壊乱する軍隊は雪崩《なだれ》のごときものである。すべてはたわみ、裂け、砕け、流れ....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
見ればそこに必ずや独特の見解があるには違いありません。名画だから必ず絶対に風俗を壊乱しないとは限らないでしょう。名画を鑑賞するだけの能力をもたない低級な人間にと....
妾宅」より 著者:永井荷風
始的健全なる某帝国の社会においては、婦人の裸体画を以て直《ただち》に国民の風俗を壊乱するものと認めた。南|阿弗利加《アフリカ》の黒奴《こくど》は獣《けもの》の如....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
見苦しい風をしおる。 横著者奴、一とおりの奴ではないと見える。 どうもあれは風俗壊乱になる事をして、 面白がっているのではあるまいか。 そうだと、己が黙って見て....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
き書、埋むべき坑はいかほどあるか。私は相応に知っている。決して文芸に就いては風俗壊乱のみを狙うべきでない。しかもその行使はほとんどが美への冒涜が多い。むしろ秩序....
『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
は五分以上の話を試みてはならず、そればかりではなく、出征兵士の員数其の他や、風俗壊乱に亘ることはいけない、という念の入った達しなので、吾々一同大変恐縮して了った....