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「壊疽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壊疽の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
のでないことは、とうに明らかなんだし、燐の臭気はないし、ラジウム化合物なら皮膚に壊疽が出来るし、着衣にもそんな跡はない。まさしく皮膚から放たれているんだ。そして....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
、きれいではない、田舎出の若者が、一人採用される。と、その代りマッチ工場独特の骨壊疽にかかった老人や、歯齦が腐って歯がすっかり抜け落ちてしまった勤続者や、たびた....
旅愁」より 著者:横光利一
て相手にしなかったところが、何の病気もない健康なその娘が二十三になると、突然肺|壊疽か何かで二三日で死んでしまった。それ以来一層久慈の母は方位に憑かれるようにな....
年譜」より 著者:宮本百合子
松川署、杉並署、淀橋署と移されていたが、六月十三日、母危篤のため急に帰された。肺壊疽をわずらって順天堂病院に入院していた母は、私が病院にかけつけて十五分ののちに....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
月八日に写了した。前年の秋から膝関節に炎症をおこしていたが、四十一年の正月匆々|壊疽《えそ》になり、正蔵を写了すると同時に脚部の切断手術をした。なにからなにまで....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
しますが、この凝血の一片でも血中に送りこまれると、小さな血管の栓塞を起して組織を壊疽に陥れますから、どうしても血液の凝固を妨げる工夫をするより外に道はありません....