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士君子
「士君子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
士君子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
考量もまたもっぱら国交上にありて、いかにして彼らと富強を均しくすべきかの問題は、
士君子をして解釈に苦しましめたるや疑いあらず。やや欧米の事情に通ずる人々はおのお....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
様が向うを向いている、ありゃ何だ」 「与八、あんなものを見るものではない、ありゃ
士君子の見るべからざるものだ」 「みんな中で笑っている」 「因果娘、蛇使い、こん....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
苦しんだ。法に従って彼らを罰《ばっ》せんか、惜《おし》むらくは彼らの中には有名の
士君子《しくんし》が多く、かつこれらの人は日《ひ》ごろ社会百般の事柄に力を尽し、....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
とも》にして、公共のためを謀《はか》る者あるを聞かず。故に世上|有志《ゆうし》の
士君子《しくんし》が、その郷里の事態を憂《うれえ》てこれが処置を工夫《くふう》す....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
、食事と家庭問題食事と社会問題等に就て何等の研究もない、寧ろ食事を談ずるなどは、
士君子の恥ずる処であった、(勿論茶の湯の事は別であれど)恐らくは今日でも大問題に....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
なり、工業の拙なるは、職人の不調法なり。智力発達せずして品行の賤《いや》しきは、
士君子の罪というべし。昔日《せきじつ》鎖国の世なれば、これらの諸件に欠点あるも、....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
さんとは違った、風流な愛とか人道とか慈くしむとか云ってるから悉くこれ慈悲|忍辱の
士君子かなんぞと考えたら、飛んだ大間違いというもんだよ。このことだけは君もよく/....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
物少なしとせず、私《わたくし》にその言を聞きその行を見ればおおむねみな闊達大度の
士君子にて、わが輩これを間然する能わざるのみならず、その言行あるいは慕うべきもの....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
色とした時代に、馬琴ともあるものがただの浮浪生活を描いたのでは少なくも愛読者たる
士君子に対して申訳が立たないから、勲功記を加えて以て完璧たらしめたのであろう。が....
「学校の説」より 著者:福沢諭吉
学によらざれば、他に求むべき方便を知らず。歴史を読みて、その実証を見るべし。世の
士君子、もしこの順席を錯《あやまり》て、他に治国の法を求めなば、時日を経るにした....
「慶応義塾新議」より 著者:福沢諭吉
髪、入湯、筆紙の料、洗濯の賃までも払うて不自由なかるべし。ただし飲酒は一大悪事、
士君子たる者の禁ずべきものなれば、その入費を用意せざるはもちろんなれども、魚肉を....
「慶応義塾の記」より 著者:福沢諭吉
の好《よしみ》を英、仏、魯等の諸国に通ぜしより、我が邦の形勢、ついに一変し、世の
士君子、皆かの国の事情に通ずるの要務たるを知り、よって百般の学科、一時に興り、お....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
の世に生まれて、いやしくも学者たるものの、はなはだ取らざるところたるのみならず、
士君子の最もいさぎよしとせざるところなり。 ゆえに予は、すべて夢をもって人事を....
「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
遺産の公債証書に衣食して、毎年少々ずつの金を余ますものに等し。天下の先覚、憂世の
士君子と称し、しかもその身に抜群の芸能を得たる男子が、その生活はいかんと問われて....
「教育の事」より 著者:福沢諭吉
べきものにあらず。余輩もまた敢えてこれを強《し》いんとするにあらず。ただ今の世に
士君子というべき人が、その子を学校に入れたる趣意を述べて口実に設くれども、かつて....