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「壮大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
に並んだ絵葉書《えはがき》や日暦《ひごよみ》――すべてのものがお君さんの眼には、壮大な恋愛の歓喜をうたいながら、世界のはてまでも燦《きら》びやかに続いているかと....
少年」より 著者:芥川竜之介
この砂の中に隠れているのは浅蜊《あさり》と云う貝に違いない。…… 保吉の享楽は壮大だった。けれどもこう云う享楽の中にも多少の寂しさのなかった訣《わけ》ではない....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ろうか。 しかし冷たくなった死屍は、墓石のように動かなかった。 博士コハクは壮大なる操縦盤の置かれた、指揮室に入って、魂のない五百体の人造人間を見事にあやつ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
ものであった。数世紀の間不幸な火災を免れて来たわずかの建築物は、今なおその装飾の壮大華麗によって、人に畏敬の念をおこさせる力がある。直径二尺から三尺、高さ三十尺....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
しているうちに、いつか其の小さい門の内へ追いこまれてしまった。 見れば、正面に壮大な宮殿のようなものがあって、殿上には衣冠の人が坐っている。階下には侍衛らしい....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、もう一度神経を酷使せねばならぬ義務が残っていた。その頃はもう日没が迫っていて、壮大な結構は幽暗の中に没し去り、わずかに円華窓から入って来る微かな光のみが、冷た....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
で答えた。 「だが、それはみな嘘だ。」 太陽のかがやいている日には、彼は自分の壮大な見事な庭園へ出て、日影のない場所を見つけて、太陽のほうへ顔を向けた。赤や白....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
その頃は当今と違い、視界を妨げる建物が何一つないのだから、低い入谷田圃からでも、壮大を極めた大博覧会の結構が見渡せるのだった。仄のり色付いた桜の梢を雲のようにし....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
一 九月十一日、北緯八十一度四十分、東経二度。依然、われわれは壮大な氷原の真っただ中に停船す。われわれの北方に拡がっている一氷原に、われわれは....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
た。 やがて検事は、寒々とした声で呟きはじめた。 「法水君、君はもっと野蛮で、壮大であって欲しいと思うよ。きまって殺人事件となると、肝腎の犯人よりも、すぐに空....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
甘い空想」に胸をいっぱいにしながら、彼は山なみの斜面を進んでいった。そこからは、壮大なハドソン河の絶景が望まれるのである。太陽は次第に丸く大きくなって、西のほう....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
れたものではない。快感を超越した要素がなくてはならぬ。もとより崇高、深遠、幽邃、壮大、雅麗等の諸性質はそなえておらなければならぬが、また超快感的の気韻情調の観る....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
をよろこばせた、かの定さんの茶番や、大奴さんのお浚いとは、全然比較にならないほど壮大華麗な舞台面が、わたしの眼の前にそれからそれへと限りもなく拡げられるのである....
西航日録」より 著者:井上円了
間遊歩場あり、また海中に幅およそ十間、長さ三百間以上の桟橋二カ所あり、その一つは壮大なる劇場を設けたり。余ここに遊び、銅銭五文にて昼食を喫し、終日遊歩してロンド....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、東天白処是皇洲。 (たった一人で国を去って南半球に向かう。昨夜の船のベッドでは壮大な旅遊を夢みた。頭をめぐらせて暁の窓をみれば目に入るものは何もなく、東の空の....