壮観[語句情報] » 壮観

「壮観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮観の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
はむしろ東京よりも住み心の好《い》いくらいである。ただラッサの市民の怠惰は天国の壮観といわなければならぬ。きょうも妻は不相変《あいかわらず》麦藁《むぎわら》の散....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
にお出かけなさい。大学もあれば伽藍《がらん》もあります。殊に市《いち》の立つ日は壮観ですよ。何しろ近海の島々から無数の人々が集まりますからね。……」 僕は老人....
去年」より 著者:伊藤左千夫
らは、いまさらのごとくみなぎり出した黒煙が、深川の空をおおうて一文字にたなびく。壮観にはちがいないが不愉快な感じもする。 多く社会の後継者をつくるということは....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
とを思わせる。 尚水上艦隊の特攻隊はこれが初めて。特に戦艦の特攻隊とは、戦闘の壮観、激烈さが偲ばれ、武者ぶるいを禁じ得ない。 四月十三日 ◯アメリカ大統領の....
怪星ガン」より 著者:海野十三
しろすごい動力室であった。科学と技術の粋をあつめた大殿堂とでも、いいたいほどの大壮観であった。 「さっき見た大きなエンジンは、何を原動力にしているの」三根夫はハ....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
ふきだしてみずから旅行をはじめたときの光景は、ことばにも文章にもつづれないほどの壮観だった。それとともに、巨大なる三基のジャイロスコープがいきおいよくまわり出し....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ある。彼は、廊下の突き当りの扉をあけて、非常梯子づたいに屋上の方へ上っていった。壮観であった。思いがけない大壮観であった。眼下に見えるクリムスビーの町の上には、....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
、しずかに海面をすべりだした。 墨をながしたような闇夜だった。 ああなんたる壮観であろうか! これがもし昼間であったら、飛行島の乗組員たちは、手のまい足の....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
本の森羅万象がアツという間もなく、忽然としてろくでなしの範疇の中へ沈没してしまう壮観はちよつと比類のないものである。 しかもこの警句の内容の指定するところに従....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
丁度噴火のあった際であり、それに噴火口に着いたのが夕方の七時半だったので、一段の壮観をほしいままにした。 六月にはテルニに行って、大瀑布の霧にうつれる虹を見た....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
自分が見つけた見ごとな餌をご馳走してやるのだった。 先生は涎れをたらして、この壮観を見、これなら贅沢な冬がすごせるぞ、と思った。彼は欲ばった空想をめぐらして、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
を要すという。 英国その他欧州各国にて、ユダヤ教の会堂はたいていみな美麗にして壮観なり。その儀式のヤソ教に異なるは、第一に、『旧約全書』のみを用いて『新約全書....
西航日録」より 著者:井上円了
イルランド第一の都会なれば、博物館、図書館、動物園、植物園等、ロンドンに次ぎての壮観を極め、トリニティー大学(Trinity College)のごとき、ケンブリ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。) 市街はシドニー市、メルボルン市に比するに、人口の点は大差あれども、家屋の壮観は伯仲の間におる。市内および市外を合わせて、口数十六万九千六百四十四人という....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
石に依り革命軍の建設は軍隊精神に飛躍的進歩を見、国内統一に力強く進んだのは確かに壮観であり我らの見解に修正の傾向を生じつつあったのである。しかも中国の統一はむし....