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「売れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

売れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
でも野菜を作るのです。」 「そんなに需要があるものでしょうか?」 「近海の島々へ売れるのです。が、勿論売れ残らずにはいません。売れ残ったのはやむを得ず積み上げて....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
。非売品でも金になりますか?」自分は情《なさけ》ない心もちになった。が、とにかく売れるはずだと答えた。「そうですか? じゃ失敬します。」青年はただ疑わしそうに、....
路上」より 著者:芥川竜之介
」 「いえ、そこまで行ってくれれば本望なんですが――どうせ我々の書く物なんぞが、売れる筈はありゃしません。何しろ人道主義と自然主義と以外に、芸術はないように思っ....
或る女」より 著者:有島武郎
荷厄介《にやっかい》だったものですが、ハミルトン氏の店で取り扱ってくれれば相当に売れるのはわかっています。そうなったら今までと違ってあなたのほうにも足りないなが....
露肆」より 著者:泉鏡花
のぱきぱきとするのに、ニコチンの毒の恐るべきを知って、戦慄に及んで、五割引が盛に売れる。 なかなかどうして、歯科散が試験薬を用いて、立合の口中黄色い歯から拭取....
江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
、生命などと云うものは素人にもわかる。だからトルストイやドストエフスキイの翻訳が売れるのだ。ほんとうの批評家にしか分らなければ、どこの新劇団でもストリンドベルク....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
月』だったか『水滸画伝』だったかの時、無論酒の上の元気か何かであろう、馬琴の本が売れるのは俺の挿画が巧いからだと北斎が傲語した。さア、馬琴が承知しない、俺の本の....
」より 著者:犬田卯
けの酒を飲み、煙草をふかすか知っているか。この村に何軒の酒屋があって、何石の酒が売れるか知っているか。」 田辺はぐっと詰まってしまった。 「知っているか。」と....
」より 著者:犬田卯
がって、はア、金つん出して待っている者さえあるんだ。君にやらなくたっていくらでも売れるんだから――いい具合に君とここで逢ったもんだから、俺、話したばかりなんだ。....
迷彩」より 著者:上村松園
るのは、単なる悪戯のためでないことは申すまでもありますまい。こうすれば幾分高価に売れるという企みからだろうと思います。ですが、畢竟こんなことをして、一時人の眼を....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
の額ではないので、毎々|借越にのみなるのであったが、暖簾名の婦人と肩を並べるほど売れるので、内証で悪い顔もしないで無心に応じてはいたけれども、応ずるは売れるから....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、その作品のうちで、瓜――甜瓜が讃美される。露骨に言えば、しきりに註文され、よく売れる。思うままの地金を使って、実物の大さ、姫瓜、烏瓜ぐらいなのから、小さなのは....
式部小路」より 著者:泉鏡花
て騒ぐ時には番ごと驚かされながら、ツンとしても美人の娼妓のようでなく、騒いでも、売れる芸者のようでなく、品が崩れず、愛が失せないのには舌を巻いていた処、いやまた....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ケースの最初のものとなった。 店員も十数人にふえ、私は『月に一千円以上の品物が売れるようになれば、お前たちにうなどんをおごろう』といってみんなを励ましたもので....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
える。去年以来彼は僕のために六百フローリン投げ出してくれた。僕の作曲がかなり良く売れるので生計の心配から免れている。この頃書く作曲はどれも一曲をすぐに五回売るこ....