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売れ行き
「売れ行き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
売れ行きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
い出した。
「第一私がむりに書いたって、どうせろくなものは出来やしない。それじゃ
売れ行きにかかわるのは言うまでもないことなのだから、貴公の方だってつまらなかろう....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
つ》へはいり、二三種の新聞を読みはじめた。新聞の記事は諸会社のボオナスや羽子板の
売れ行きで持ち切っていた。けれども僕の心もちは少しも陽気にはならなかった。僕は仕....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ったり上がったりでござんす」 「味にからまったことをいうおやじだな、お蘭しごきの
売れ行きはどんなかい」 「売れたり売れなんだりでござんす」 「控えろ、何をちゃか....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
《はや》らせると同時に、かような大商店にまでも影響したので、一時は実に物凄い程の
売れ行きであった。 その貴金属商の支配人は驚くまい事か、各支店に「品物を大至急....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
にもなって我国へ輸入されたから、読者諸君も知っているだろうが、亜米利加で驚くべき
売れ行きを示しているアニタ・ルース夫人作の「殿御は金髪がお好き」というユーモア小....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
》だの、一枚二円ずつにしても、六七十円の品である。 しかし、三円から、六七円の
売れ行きがあったし、三割近い利益であったから、店のこの小売と、仲間同士のやや大口....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
年の大あたりにて、部数他の草紙に比して当年の冠たり。」 これを聞いて、絵草紙の
売れ行きは一に※画のためと鼻をうごめかしている春亭は非常に感情を害した。そこへ翌....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
いと思うが、平生の私情はともかくとして、できるだけの同情は尽してくれ。 雑誌の
売れ行きについては多少悲観もしていたが、先日の話によれば思ったほど悪くもなさそう....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
るものは特産植物誌などというものである。コートレー付近の特産植物誌はぱったりその
売れ行きが止まった。幾週間たってもひとりの買い手もなかった。時とするとマブーフ氏....
「憑きもの」より 著者:豊島与志雄
くものは次第にマンネリズムに陥って、精彩を欠くようになった。一方、雑誌そのものの
売れ行きも思わしくなくなり、私は二重に努力しなければならなかった。随って、ますま....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
。 すなわち従来の日本製品にわずかの経費を増して優良品を製造して売り出したら、
売れ行きは従来の約十倍以上に及んでいる。 私ははなはだ僣越ながら自家の製品を日....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
「八犬伝」の最初の編が一度市場へ現われるや、萬本|即座に売り尽くすという空前の
売れ行きを現わした。書斎の隣室へ朝から晩まで画工と彫刻師とが詰めかけて来て、一枚....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
が、店で一番よく売れたのは、当時の文壇、画壇諸名家の短冊で、一枚一円で飛ぶような
売れ行きであった。これは総て私たちの飲み代となった。 私はこの琅※洞で気に入っ....
「たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
ら誰も彼も狸を飼っているのだが、儲け仕事は長く続かず、この一両年の時局柄で毛皮の
売れ行きがとんと跡絶えた。また飼料の方も値上がりで、この先狸を活かしておけない。....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
て「猫」の第一回が出来たのも、それを以て『ホトトギス』の紙上を飾ろうとか、雑誌の
売れ行きを増そうとか、そういうような考は少しもなく、尊敬する漱石氏が蘊蓄を傾けて....