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変性
「変性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
変性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
うに突き退ける、栂の黒色の幹が、朽ちて水の中に浸っている、大方|紫檀《したん》に
変性するだろうと思われる、さすがに寒いと見えて、唐檜は葉の裏を白い蝋で塗っている....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
的とはいわれません、私の方法は、或る薬剤の注射により、髪の根にある色素という奴を
変性させるのです、根本的の手段です、一旦色素が
変性すれば幾度髪の毛が生え替えても....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
友だったのです。識り合ったのは、そんなに古くからではなかったようですが、どこか大
変性分の合うところでも発見したものか、二人は兄弟以上の親しさを加えました。それが....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
を知らないものは高々眼のない哲学者か倫理学者先生に過ぎないのだ。 だが道徳の不
変性を要請すること、それは道徳を専ら徳目乃至道徳律として見なければならぬという常....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、雪之丞、舞台を見たが、なるほど、男ながらに、女そのまま――生身《しょうしん》の
変性《へんじょう》女子を眺めて、何とも驚き入りましたぞ」
そういう言葉には、あ....
「学者と名誉」より 著者:夏目漱石
以上、彼らが今まで所有していた公平の無感覚は、俄然《がぜん》として不公平な感覚と
変性《へんせい》しなければならない。これまではただ無知で済んでいたのである。それ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あり、その選択は巧妙である。そして一八三〇年の革命のごとく、たとい不完全であり、
変性で雑種であり、幼稚なる状態になされたるものであろうとも、なお常にかなりの天意....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
った。そして彼自身も、不思議なことではあるが、先刻親切な行ないをなしてきた。彼は
変性したのだった。
彼は自分が卑怯《ひきょう》であるのを認めた。彼は自ら恐ろし....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
との重井の頼み辞《いな》みがたく、先ずその旨《むね》を承諾して、さて何故にかかる
変性男子《へんしょうだんし》の真似をなすにやと詰《なじ》りたるに、貴女《あなた》....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
と断言するに一瞬も躊躇しないのである。
『1) あらゆる種子が示す選択、結合、
変性の能力は真に奇蹟的である。かかる小物体にかかる驚くべき力が含まれているとは誰....
「危機における理論的意識」より 著者:三木清
それは抽象的な永遠性である――を信奉する者、真理の自己同一性――それは形式的な不
変性である――を主張する者、総じて真理が矛盾を媒介として発展する生命であることを....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
長するものなり。油断大敵、用心せざるべからず。ゆえにかの瓜の蔓も、いつの間にかは
変性して、やや茄子の木の形をなしたるに、瓜はいぜんとして瓜たることもあらん。ある....
「冒した者」より 著者:三好十郎
心臓だと言うじゃないですか。ヘヘ、舟木さんが、この前診察した後で言っていた、心筋
変性症とかのひどいので、梅毒から来た心臓の筋肉がどうにかなっちゃってるから、今度....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
、とにかく放射線は生体組織細胞に対し破壊作用をおよぼすもので、その結果組織は退行
変性を起こしてくる。ただし変化があらわれるのは即時ではなく、それぞれ臓器によって....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
。肛門が締っていれば健康な鳥ですけれどもそれが弛《ゆる》んでいると病鳥です。脂肪
変性とか水腫病《すいしゅびょう》に罹《かか》っている鳥は沢山あるものですが必ず肛....