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「変物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二老人」より 著者:国木田独歩
楽と思うか知れないと、武をして石井翁を説き落とさすつもりでいるのである。 彼は変物だと最初世話をしかけた者が手をひいた時分。ある日曜日の午後二時ごろ、武は様子....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、それから先にご紹介しておきたいと思います。 ところで、その快男児ですが、変人変物という点においては、およそ天下にこんな珍しい一対はあるまいと思われる右門と伝....
風流仏」より 著者:幸田露伴
どする賎しき心は露持たぬ由を認め、跡は野となれ山路にかゝりてテク/\歩行。さても変物、此男木作りかと譏る者は肉団奴才、御釈迦様が女房|捨て山籠せられしは、耆婆も....
富岡先生」より 著者:国木田独歩
得ず、空しく故郷に引込んで老朽ちんとする人物も少くはない、こういう人物に限ぎって変物である、頑固である、片意地である、尊大である、富岡先生もその一人たるを失なわ....
小公女」より 著者:菊池寛
りもせぬことをありそうに考えるのは莫迦げているって。そういう女は大きくなってから変物になるんですって。」 セエラの『偉がらなかった』のは真実でした。彼女は思い....
河霧」より 著者:国木田独歩
ていてそこがさびしい四辻になっている。 善兵衛は若い時分から口の悪い男で、少し変物で右左を間違えて言う仲間の一人であったが、年を取るとよけいに口が悪くなった。....
郊外」より 著者:国木田独歩
!』と首を出したのは江藤という画家である、時田よりは四つ五つ年下の、これもどこか変物らしい顔つき、語調と体度とが時田よりも快活らしいばかり、共に青山御家人の息子....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ょう?」 「まだ、ありません。ローレンスさまがお世話して下さいます。」 「あんな変物が頼みになるものかね。とにかくお前はもうすこしりこうだと思っていたが。」 「....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
ニヤみんな笑っている。 源三郎を取り巻いて、十五六人の男がいたが、この連中が大変物で、浪人風の者、ゴロン棒風の者、商人風の者、鳶風の者、そうかと思うと僧形の者....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
、木戸を潜って覗いたものです。あッとまたそこで驚ろかされました。何んとその筋が大変物なので。そっくり鼓賊じゃありませんか」 「ナニ鼓賊? 鼓賊がどうした?」平八....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
うな鼻、もうこれだけでも贔屓目に見ても、美男であるとはいわれない。その上に口が大変物である。俺は自信のある雄弁家だとそう披露でもしているように、やけに大きく薄い....
取舵」より 著者:泉鏡花
れたんだそうだが、別に貧乏というほどでもないのに、舟を漕がんと飯が旨くないという変物で、疲曳の盲目で在ながら、つまり洒落半分に渡をやッていたのさ。 乗合に話好....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
たので、奇名が忽ち都下に喧伝した。当時朝から晩まで代る代るに訪ずれるのは類は友の変物奇物ばかりで、共に画を描き骨董を品して遊んでばかりいた。大河内子爵の先代や下....
古い記憶を辿って」より 著者:上村松園
海辺に童子がはだかでいる絵は、その筆力なり、裸体の表現などが、当時の私共には、大変物珍しく、そして新しいもののように感ぜられたのでした。取材表現のみならず、色彩....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
もし間違ったら、済まないのですけれど。 ファウスト やはり世間にはあんな変物もいなくてはならないて。 マルガレエテ わたくしあんな方と一しょには....