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「変移〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変移の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
柿の種」より 著者:寺田寅彦
同じ先祖から出た同族であろうと想像される。 それが、自然の環境の影響や、偶然の変移や、その後の培養の結果で、現在のような分化を来たしたものであろう。 これら....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
的には何等かの新しき様式で、不易に対立すべきものである。しかしながら時代と文明の変移によって、或る時には一方の者が「正流」となり、他方のものが「反動」となること....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ももっとも、天さえ女主に支配さるる当世だと見える。かく星宿の名と古今星宿の位置の変移から推した銭氏の説は誠に正説で、クラーク女史が「支那で日の黄道《こうどう》を....
魔像」より 著者:林不忘
生《なま》やさしいものではない。 静中にあって心身をしずかにし、まわりのものの変移流転《へんいるてん》の相《すがた》に眼をとめている――が、一度発するが早いか....
地上」より 著者:島田清次郎
活は知りようがなかった。一年半といえば随分短いようで、しかも平一郎母子には長い、変移の多い時日である。彼は冬子に会うのが恥かしいような切なさを感じた。お光はお光....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
も、養われた人も、黄海を越えてわが風光明媚な内海にはいって来た時に、何らか心情の変移するのを感じないであろうか。漠々たる黄土の大陸と十六の少女のように可憐な大和....
民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
後に何故私達に至って民藝の意義が注意されるようになったか。歴史上におけるこれ等の変移から、興味深い一つの結論に達することができるでしょう。 初代の茶人達にどう....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
くて、一|刻半ばかりも、その辺にたたずんでいた。 何事もない。 強いて天地の変移をさがせば、霞のような星雲が消えて、特に大きな星がひとつ、西に目立っていたこ....
三国志」より 著者:吉川英治
なる上は、御林の護衛軍をひきいて、一時|淮水を渡られ、ほかへお遷りあって、自然の変移をお待ちあるしかございますまい」 ――一時、この寿春を捨て、本城をほかへ遷....
朝鮮の友に贈る書」より 著者:柳宗悦
。昔の時代は去ったとしても、民族の血の質にまで変りがあろうはずがない。よし事情の変移はあろうとも、素質をまで否む事は到底出来ぬ。今日朝鮮に藝術が現れないのは、単....
それから」より 著者:夏目漱石
この親爺が代助に向って作ったプログラムの一部分の遂行に過ぎないので、代助の心意の変移を見抜いた適宜の処置ではなかったのである。自分の教育が代助に及ぼした悪結果に....