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「変種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変種の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
不尽の高根」より 著者:小島烏水
毛のものを、ウスキシャクナゲと称し、有毛の方を、シロシャクナゲと呼んで、これを一変種と認めるが、総称する場合には、ハクサンシャクナゲと呼ぶのが、適当と考えられる....
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
少なくもわれわれの子供時代からの団扇の定義のようなもので、それ以外のものは言わば変種のようなものであった。こういう昔の型には、研究してみたらおそらくいろいろな物....
科学論」より 著者:戸坂潤
マルクス主義」――前出の中)。ダーウィンの淘汰理論はイギリスに於ける家鳩の無数の変種を材料としている。之は云うまでもなく畜産技術上の成果である。 技術学が自然....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
だが自然科学に於ける統計的方法とはどういうものであるか。メンデルが雑種植物の変種の発生に関する所謂メンデルの法則を発見するのに、統計的方法を用いたというよう....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
人物が、俗物と考えられるのは、こうした階級的根拠に基く俗物性から発生する亜種又は変種としてであるからに他ならない。 でこう考えるなら、文学者の方が政治家より以....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
に立脚する)、其の他其の他のイタリア的な形態を初めとして、トルストイ的人道主義の変種に至るまでは、一束にして、ヒューマニズムの一元素と考えることが出来るだろう。....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ます。ニイスあたりでは、そういう薔薇をトルキスタンの花崗岩帯で発見された珍らしい変種と称して町かどで売っています。おもに謝肉祭の花合戦に恋人同志が投げ合うのです....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いる凄まじい底流なんだ、つまり殺人技巧の純粋理論なんだが、その軌道以外には、この変種が絶対に咲かない事を記憶して欲しいと思うね」 「冗談じゃない」検事は眼を円く....
ある日の経験」より 著者:寺田寅彦
私のした事や考えた事なんかは、すべてがただ小さな愚かな、時代おくれの「虚栄心」の変種かもしれない。 しかしともかくも私はちょっと意外な事に出逢ったような気がし....
山の春」より 著者:高村光太郎
しい。ヤマナシの白、コブシの白、ウグイスカグラの白、その白がみなちがう。ウツギの変種か、ジクナシという淡紅色の花がいちめんに野にさき、ツツジもそろそろ芽ぐみ、や....
十五年」より 著者:岸田国士
かも知れないが、新鮮な芽はまさに伸びようとしている。 今年は、戯曲界にぞくぞく変種が現われそうな気配が感じられるし、そういうものゝなかから“ほんもの”を拾い出....
人の首」より 著者:高村光太郎
さ短かさ出張り方、円さ、厚さ薄さ。千種万様で、実際、人が想像しているよりも以上の変種に富んでいるのは此部分である。鼻の下、口の上を見るとその人がまる出しかと思う....
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
く、明らかに肌に赤い斑点がある。なお、この外に北海道の一地方に、陸封された特殊の変種が発見されているともいう。 元来、岩魚にしてもエゾイワナにしたところが、オ....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
自殺を計る。手を離すと一緒に銃は煙突の中に飛び込んで見えなくなる。このトリックの変種として(これは密室事件ではないが)錘りのついた紐をピストルに結びつけておいて....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
を出すのだ。 事に依ると、また新しい借金をしなくてはならない。 魔女や、化物や、変種の一寸坊なら、 なん時でも御用を仰せ附けられますが、 棄てた物ではないとして....