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「夕星の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夕星のの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
髪切虫」より 著者:夢野久作
の上に匐い上りながらそこいらを見まわした。 桐畠の周囲の木立は、大きくまばたく夕星の下に、青々と暮れ悩んでいた。その重なり合った枝と、葉と、幹の向うに白々と国....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
つぎあげ、低い声で鎮魂歌《レクエイム》を合唱しながら墓地《カンポサンタ》の方へ、夕星の瞬く丘の横道をゆるゆるとのぼっていった。 族長《カボラル》は柩が丘の向う....
三国志」より 著者:吉川英治
神気ようやくあたりにたちこめ、壇上壇下人声なく、天地万象また寂たるものであった。夕星の光が白く空にけむる。いつか夜は更けかけていた。孔明はひとたび壇を降りて、油....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、人の血を嗅いで騒ぐのか、ひどく異様な啼きかただった。 いや鴉だけでなく、白い夕星の見えはじめた山門の上でも、 わあっ…… わああっ…… と、人間たちの....