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「外れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

外れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
の悪戯は図星《ずぼし》に中《あた》ったのでございましょうか。それとも的《まと》を外れたのでございましょうか。鼻蔵《はなくら》の、鼻蔵人《はなくろうど》の、大鼻の....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
分が驀地《まっしぐら》に悪い方に傾いて来た。気を腐らせれば腐らすほど彼れのやまは外れてしまった。彼れはくさくさしてふいと座を立った。相手が何とかいうのを振向きも....
星座」より 著者:有島武郎
にな、お発《た》ちなさるし、婆やは淋しいこんです。いい人でな、あなた。あんな人並外れて大きいがに、赤坊のような人でなもし。婆や婆やたらいって、大事にしておくれな....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
分の一にすぎない。この金字塔は、緯度三〇度に甚だ近く、ただ二キロメートルだけ南に外れている。その北側の真ん中に入口があって、そこから長い、狭い、水平線に対して三....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
革命によつてブルジヨアを打倒するといわれている。しかしこの豫言は、今日では大きく外れて來た。社會の階級構成はむしろ逆に、文明の進んだ國ほど複雜に分化し、ブルジヨ....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
処に来てからの知合いである。彼の名はヤコフ・イリイッチと云って、身体の出来が人竝外れて大きい、容貌は謂わばカザン寺院の縁日で売る火難盗賊除けのペテロの画像見た様....
」より 著者:池谷信三郎
て、 ――いらっしてもいいのよ。だけど、……いらっしゃらない方がいいわ。 町の外れに橋があった。橋の向うはいつでも霧がかかっていた。女はその橋の袂へ来ると、き....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
た跫音、次第に跫音。この汐に、そこら中の人声を浚えて退いて、果は遥な戸外二階の突外れの角あたりと覚しかった、三味線の音がハタと留んだ。 聞澄して、里見夫人、裳....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の、いつ来て、いつ歇んだかを覚えぬがごとく、夕日の色の、何の機に我が袖を、山陰へ外れたかを語らぬごとく。 さればその間、およそ、時のいかばかりを過ぎたかを弁え....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
して、それが幸不幸、運不運の大きな岐路となるのでございますが、私とてもその型から外れる訳にはまいりませんでした。私の三浦へ嫁ぎましたのは丁度二十歳の春で山桜が真....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
印度人の婆さんは、得意そうに胸を反らせました。 「私の占いは五十年来、一度も外れたことはないのですよ。何しろ私のはアグニの神が、御自身御告げをなさるのですか....
トロッコ」より 著者:芥川竜之介
小田原|熱海間に、軽便鉄道|敷設の工事が始まったのは、良平の八つの年だった。良平は毎日村|外れへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯トロッコで土を運搬....
親ごころ」より 著者:秋田滋
のむさくるしい部屋で、三人で暮すようになった。その家はもう巴里も場末の、そのまた外れにあって、野ッ原のそばに建っていた。教会からはずいぶん遠く離れていた。そして....
活人形」より 著者:泉鏡花
とたんに鉄棒|空に躍って頭を目懸けて曳! と下す。さしったりと身を交せば、狙い外れて発奮を打ち路傍の岩を真二つ。石鉄|戛然火花を散らしぬ。こはかの悪僕八蔵が、....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
う」って、お笑いでしたが、あれらは、能くよく運の尽きた鱸でしたろう、不思議に鈎が外れないでましたもの。』 漁『それは、珍らしい取組みだったね。三尺といっちゃ、聴....