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外客
「外客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外客の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鮨」より 著者:岡本かの子
りなく行き過ぎて仕舞う。 福ずしへ来る客の常連は、元狩猟銃器店の主人、デパート
外客廻り係長、歯科医師、畳屋の伜、電話のブローカー、石膏模型の技術家、児童用品の....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に、この一組ばかりであった。 二 「今のは独逸人でございますか。」
外客の、食堂を出たあとで、貴婦人は青年に尋ねたのである。会話の英語でないのを、す....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
、もう一度屋上へ登ろう」 私達は立上って食堂を出た。何時の間にか入り込んで来た
外客のために、辺りは平常のざわめきに立ち返り、階下の楽器部から明朗なジャズの音が....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り唐人オランダのほかは豕鶏等食する事を停めらるとあれば、それ以前開港地では邦人も
外客に倣《なろ》うて豕を食ったのだ。また足利氏の世に成った『簾中抄』に孕女の忌む....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
云っている辺から見ると、当事者自身の或る者は、この国際文化振興会の哲学的意義を案
外客観的に捉えているようにも思われないではない。
元来所謂「統制」という観念程....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
な静寂境ではなかった。そして夕方帰り道では、列車の混雑、低い狭い薄暗いみじめな郊
外客車の、むせるほどの人込み、喧騒《けんそう》、笑い声、歌の声、猥雑《わいざつ》....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
言われるのはそこで、客足少なくついに店は維持出来なくなる。表通りの堂々たる店に案
外客が少なく、裏通りや狭い路地に意外に繁昌する店があるのは、みなこの家賃の多少に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。あたかもわが盆十三日のごとし。墓地の美大なることアルゼンチンに及ばざるも、なお
外客の目を驚かすものあり。墳墓設置の費用、最小なるものにても五百円を要し、最大の....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
から生田の氏子、つまり神戸(カムベ)の民は、ここで酒を醸造しており、来舶の新羅の
外客が入朝の日には、その酒を飲ませる風習があったという方が、ぼくらには耳よりな話....
「山の人生」より 著者:柳田国男
、我と感ずる不安のごときものと、山にいる人の方が山の神に親しく、農民はいつまでも
外客だという考えとが、永く真価以上に山人を買い被っていた、結果ではないかと思いま....