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「外来思想〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

外来思想の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
読書法」より 著者:戸坂潤
訳の問題ほど、今日重大な社会問題は他にないとさえ云ってもいい位いだ。例えば、所謂外来思想は日本へ翻訳され得ないものだとか、日本精神は外国へ翻訳され得ないものだと....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
横の政治が永続しているならば、吾々日本民族の団結は、あの切藁を交えぬ土塀の如く、外来思想の風雨のために、遠からず土崩瓦解の運命に……」 いかがです。最前からお....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
義者が好んで利用するファシズム哲学のメカニズムなのである。だが日本主義はこうした外来思想のメカニズムによっては決して辻褄の合った合理化を受け取ることは出来ないだ....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
国粋の名に於て、可なり皮肉な現象だと云わねばならぬ。この国では国民精神の哲学は、外来思想「唯物論」を征服するために、急遽編成に着手されつつあるのを読者は見るだろ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
要だが)、夫々の民族の哲学範疇体系は翻訳し得るものであることが要請される。例えば外来思想と無縁であったり、外国には通用しなかったりするような日本哲学は、哲学では....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
いる。第一は、三民主義の排撃、第二は排日思想の撲滅、第三は共産主義の撲滅、第四は外来思想の打倒と東洋思想の鼓吹、第五は日満支三国の文化的融和。こうしたものが所謂....
再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
教学的精神=教学主義は、実は決して日本に固有なものではない。或いは寧ろ之を一種の外来思想であると云わねばならぬかも知れない。そういう血統の純不純のようなことなど....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
に思われてならない。 役人や長老たちはややともすれば、若者のこの傾向をもって「外来思想」の結果なりとする。なるほどそれも多少あろう。けれども、「外来思想」はた....
東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
ゲンチャ臭味に統一されている。彼等の関心は、東京の文化と、東京を通じて輸入される外来思想とのみに存して、自分たちの故郷の天地山川や人情風俗は、眼中にないかの如く....
四十年前」より 著者:内田魯庵
翫ばれ、烏帽子直垂の如く虫干に昔しを偲ぶ種子となる外はない。津浪の如くに押寄せる外来思想は如何なる高い防波堤をも越して日一日も休みなく古い日本の因襲の寸を削り尺....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
し。この二種の技芸は共に徹頭徹尾その発生したる時代と人種の特色を有し毫《ごう》も外来思想の感化|若《もし》くは模倣の痕《あと》を有せず。これ余をして深く尊敬と興....
範疇の発生学」より 著者:戸坂潤
国民性が、範疇が、古来存在する。日本的思想は永劫以来絶対に日本的であって、決して外来思想に溺れることが出来ない。だが不思議にも、それ故に、(何故かは知らないが)....