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外泊
「外泊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外泊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
へ帰って、のびのびと自分の好みの床に寝たい気がしきりに起った。彼は遊びに行っても
外泊は一度もしなかった。彼は寝具だけは身分不相応のものを作っていて、羽根蒲団など....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
上に、まだいくらか現金を借りていたから、到底実行出来そうもなかった。おまけに昨夜
外泊した顔をぬけぬけと出して借金も出来なかった。豹一なら持っているかも知れないと....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
ないから、ドンドン言ってください」 「あたし、あのウなんですノ、昨夜は、ちょっと
外泊したんですが……」と、彼女は行末を契ったNという青年と、多摩川の岸にあるH風....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
かれらは雨具を持っていなかった。しかもこの当時は学堂の制度がはなはだ厳重で、無断
外泊などは決して許されないので、かれらは引っ返して酒屋へ行って、単衣の衾を借りた....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
部分との関係は、いよいよ深くなっていた。然し、お互の孤立した生活をまもっていた。
外泊はしない。仕事関係の時は、仕事関係の仁科と南原にすぎない。他人の眼のあるとこ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
かず、種則の知人の病院の病室へ、入院の形で下宿させてもらっていたのだ。種則は時々
外泊した。美代子の持ちだした品物を売って、ダンサーと遊んでいたのである。二人は争....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
と叫んで、ひとりで顔をあからめている。 そして、月日のたつうちに、アキ子は時々
外泊して、度重なるようになった。 学生たちは平気なもので、アキ子のところへ遊び....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
宿先へ使いの者をやってみると、金曜以来、宿にも戻らぬことがわかった。 記代子の
外泊がめッきりふえて、宿先ではなれていたし、ちょうど土日曜にかかっていたので、不....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
とがあり、何か荷造りをしかけたものが置き残してあるが、部屋の主はモヌケのカラで、
外泊の様子。仕方がないから、番頭の修作を叩き起して、この旨をつげた。そこで修作が....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
で矢沢を秘密の旦那に契約して身をまかせたのである。 矢沢も毎晩女とアイビキして
外泊できる身分ではないから、はじめは、彼女を自家用車で送ってくれたりしたが、お竹....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
といっては別にない家庭で……、ただ、末起の母が結核にかかったこと、従って謙吉には
外泊が多くなり、それやこれやで、相良の家は決して明るくはなかった。が、そうかとい....
「光は影を」より 著者:岸田国士
、二人は、なんのこだわりもなく、二つ並べた床へ、それぞれ、もぐり込んだ。小萩は、
外泊の許可を得て来たというので、京野等志はちよつと面くらつたが、それも、堂々とし....
「停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
に二晩泊まって、火曜日の朝帰って来るということでしたが、修学旅行以外にはめったに
外泊したことのないわたくしですから、ともかくも両親に相談した上で御返事をすること....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
然ですよ」 「やはり夫の愛が私から去っているのを感じないわけにはゆきません。彼の
外泊は近頃ではあたりまえの事のようになってしまいました。夫は最初私に妾のある事を....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
ても大いにもてました。若様々々と大切にされ、いい気持になって遊び暮らして、果ては
外泊する事さえあるようになったんです。厳格な父の手前は母がうまくつくろってくれ、....