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外皮
「外皮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外皮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
剖したらばよいかとまどったが、それは意外にも手軽るに分解し、果然《かぜん》、鉄の
外皮《がいひ》がパクンと二つに開いた。その中には、歯車や電池がぎっしり詰《つ》ま....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
は膨張しようとして周囲の外殻を伸張したためについに殻が破れた。そうしてこの暗黒な
外皮が太陽赤道のまわりに環状をなして集まった。渦動は止みなく旋転を続けているうち....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
二 ユフカ村から四五露里|距っている部落――C附近をカーキ色の
外皮を纏った小人のような小さい兵士達が散兵線を張って進んでいた。 白樺や、榛や....
「たずねびと」より 著者:太宰治
らかい蒸しパンを少しずつ与えるようにしていたのです。ところがその蒸しパンも、その
外皮が既にぬらぬらして来て、みんな捨てなければならなくなっていました。あと、食べ....
「簔虫と蜘蛛」より 著者:寺田寅彦
十分の一にも足りない小さな蜘蛛の腹の中に消えてしまっている。残ったものはわずかな
外皮のくずと、そして依然として小さい蜘蛛一匹の「生命」である。差し引きした残りの....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
れを少しも悔まない。彼らにとって、ともかくもそこはまだ見ぬ国なのである。焦茶色の
外皮の堅さは、こんな場合にもかすり傷一つ負わさない。 私はこんなことを思いなが....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
そのルナ・アミーバーは身体を耐熱耐圧性に富み、その上、伸縮自在の特殊材料でもって
外皮を作り、その中に流動性の身体を安全に包んで渡航してくるであろう。その材料につ....
「浅草紙」より 著者:寺田寅彦
にはどうしても来歴の分らない不思議な物件の断片があった。それからある植物の枯れた
外皮と思われるのがあって、その植物が何だということがどうしても思い出せなかったり....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
された。器械の桶の中に馬鈴薯を詰め込んで半馬力のモートルを運転させると、見る間に
外皮は剥け落ち清浄に洗われて直ちに料理の出来るようになる。米国の海軍ではこの器械....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
此が的をはずれて(?)、従来の持ち味及び、子規流の「とぼけ」からする、変態趣味の
外皮を破って「家をいでてわが来し時に、渋谷川(?)卵の殻が流れ居にけり」の代表す....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
トを張り、そこに火器弾薬その他いっさいの食料を運んだ。そのつぎにはいよいよ船体の
外皮をとかねばならぬ。船の
外皮は銅板で、これは後日なにかの役にたつからていねいに....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
出され、習慣通り僕達がそいつを不器用に、その癖通人めかしく、前歯でパチンパチンと
外皮を破って食べたことは云う迄もない。 蘭亭さんは皮肉なオイランさんであったよ....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
れでも晩年の細楷には童年書家の影響を物語るものがありありと窺えるのである。名手の
外皮に童技童心を包蔵していることは明瞭である。 元来、良寛様は相当圭角のある人....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。 太い丸太の無雑作な二坪ばかりの周囲の柵があった。その柵は朽ちかけて、既に
外皮のところどころはボロボロにくずれかけていた。その中に日本と露西亜との境界標石....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
これを摺り潰してまぶし、多少の味をつけたものであった。言わば、自然薯のきんとんの
外皮を体裁よろしく枝豆で色どったものである。青味が足りなかったら、菜を少し加えて....