外苑[語句情報] »
外苑
「外苑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外苑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
弟たちからのもので明日の水泳大会を見るために兄さんがおっしゃるとおり十時半|神宮
外苑の入口へ行っていると書いてあり、今一つはみどりの父からの手紙で、例によって子....
「斗南先生」より 著者:中島敦
いた。三造がはいって行くと、伯父は寝顔を此方へ向けて、真先に、ちょうどその頃神宮
外苑で行われていた極東オリンピックのことを彼に訊ねた。そして、陸上競技で支那《シ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
てしまったんだけれど、私は勇ましい貴女の姿がうらやましくて仕方がない。――神宮|
外苑《がいえん》の方へ行く道の、一寸高い段々のある灰色の建物が警察だった。八ツ手....
「一本の花」より 著者:宮本百合子
ず苦笑いした。笑われて、伊田は、耳の後をかいた。二日ばかり前、或る対校野球試合が
外苑グランドであった。伊田は、午後から帯封書きをすてて出かけて行った。自分にそん....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
一 若葉のかおるある日の午後、子供らと明治神宮
外苑をドライヴしていた。ナンジャモンジャの木はどこだろうという話が出た。昔の練兵....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
在したのだ。今日では神様はスポーツを好くか好かないかは知らないが、とに角明治神宮
外苑などでスポーツを見る者は、時代の支配者どころではなく、中間的な存在だというサ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
明治の末大正にかけて、かきがら町に私娼、大正芸妓があった。 新吉原は浅草公園を
外苑地帯として根を張り、あとから移転していった芝居――山之宿の市村座、鳥越《とり....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
には、広い場所がありますから、私はそこで、あたりをよく見まわすことができました。
外苑は方四十フィート、そのほかに二つの内苑があります。一番奥の庭に御座所があるの....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
鶴が道破しているのである。木綿をきり売りの手拭を下谷の天神で売出した男の話は神宮
外苑のパン、サイダー売りを想わせ、『諸国咄』の終りにある、江戸中の町を歩いて落ち....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
やったことがあった。この日は大雨で、トラックもフィールドもドロンコである。当時は
外苑競技場が未完成で、日本の主要な競技会は駒場農大の二百八十米コースの柔くてデコ....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
なかったが、中央線には乗らなかった。記代子を散歩にさそって、夜の明けるまで、神宮
外苑をグルグル歩きまわっていたのである。始電がうごきだして、新宿駅で別れたとき、....
「独房」より 著者:小林多喜二
えりに廻わってもらうことにして、自動車は淀橋から右に入って、代々木に出て、神宮の
外苑を走った。二人は窓硝子に頬も、額も、鼻もぺしゃんこに押しつけて、外ばかりを見....
「魔像」より 著者:林不忘
をまた相手にする不良少女というのがあるので、不良少女は何も都会だけの産物で、神宮
外苑で黒いスポーツ選手にサインを求めるとは限らない。昔から田舎にもこの不良少女が....
「環礁」より 著者:中島敦
、実際は、何時《いつ》何処《どこ》にいたってお前はお前なのだ。銀杏の葉の散る神宮
外苑をうそ寒く歩いていた時も、島民どもと石焼のパンの実《み》にむしゃぶりついてい....
「四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
い事が頭に浮ぶ。然《しか》しその青山も、昔日の姿はもうなくなった。そして明治神宮
外苑のトラックに、スポーツの興味を集めている。私は余り古きを書き過ぎたようである....