多聞[語句情報] »
多聞
「多聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
多聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どこの何という者だ」 かれらが恐るおそる申し立てるところによると、男は代々木の
多聞院門前に住む経師屋《きょうじや》のせがれ徳次郎、女は内藤新宿甲州屋の抱え女お....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
》お配下の与力同心たちがかたまっている八丁堀《はっちょうぼり》のお組屋敷でも、お
多聞に漏れずそのお花見があるというので、もっともお花見とはいってももともとが警察....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
で普及し、インドの人間を救ったのであります。 その次の像法の最初の五百年は読誦
多聞の時代であります。教学の時代であります。仏典を研究し仏教の理論を研究して安心....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
|朔日、いよいよ秀吉の本隊も京都を出発した。随分大げさな出立をしたものとみえ、『
多聞院日記』に「東国御陣立とて、万方震動なり」とある。 作り髭を付け、唐冠の甲....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
とが出来るという事実である。 一般にジャーナリズムに於てそうだとして、新聞も亦
多聞に漏れない。先程見た新聞の(ブルジョア民主主義的)一般社会的問題形態――単に....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
採用するのは、非常に賢明だ。各国のファッショはそれを実行しているのである。日本も
多聞にもれぬ。 日本に於ける風俗風紀の検閲は、眼に見えて著しくなった。単に思想....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
目論んだと伝えられている。俳優の技芸者協会の方は後にするとして、東京興行者協会は
多聞に洩れず「興行取締規則の徹底」や「検閲方針」のために結成されるのである。 ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
まだ公の供養もすまぬのに、人の口はうるさいほど、頻繁に流説をふり撒いていた。あの
多聞天と、広目天との顔つきに、思い当るものがないか、と言うのであった。此はここだ....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
水路にされてしまっている。この地方の河童と云うのも昔からどこの里にもありそうな御
多聞にもれぬ伝説が残って居る、力自慢の或親爺が河童と薪の背負いくらべをしたとか、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ち弁慶《べんけい》、旅に出てはからきし意気地がないという。
与吉もその点では御
多聞に洩れず、なんだかしきりに心細い気がしてくるのを、自分で懸命に引きたてるつも....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
ませぬ。そこで貴郎様にお願い致します。山を下り京都へ行き、南蛮寺へおいでになり、
多聞兵衛殿の死骸を掘り出し、その左右の胸を調べ、唐寺の謎をお解き下さいまし」 ....
「夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
が、それでもかなり活気のある議論を戦わしておりました。かつまた、こうした場合のご
多聞に漏れず、だれ一人として相手の意見に賛成するものはありませんでした。てんでに....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
高い護法のあることを忘れてはならぬ。所謂魔王大僧正を始めとして、霊山坊・帝金坊・
多聞坊・日輪坊・月輪坊・天実坊・静弁坊・道恵坊・蓮知坊・行珍坊以下、名もない木の....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
の清鉋の礼も首尾よく済み、東方提頭頼※叉広目天王、南方毘留勒叉増長天、北方毘沙門
多聞天王、四天にかたどる四方の柱千年万年|動ぐなと祈り定むる柱立式、天星色星多願....
「「明治のおもかげ」序にかえて」より 著者:喜多村緑郎
気があるが、此方はお色気には縁の遠い方だった。だが色っぽくないことは、八人組も御
多聞に洩れないのが多かった。いずれも情歌の作品には情緒|纏綿という連中だったが、....